もっと前から知っていたかった

私はHSPであり笑顔うつ病でもある




2年前、心療内科で私はうつ病と診断された。
でも、何故かいつも通りの生活が出来てしまう事に疑念を抱き、いつしか自分はうつ病ではなくただの甘えなのではないかと思うようになってしまっていた。

私がそうなってしまった最初の出来事は多分小学六年生の時にクラスのみんなから虐められたあの1年間
その時には既に、親には頼っても意味が無いと無意識下に感じていた。
誰にも頼らず苦しみを1人で抱えながら通った1年間を今でも覚えてる。

毎晩一人で泣いた。それでもみんなの前では笑顔の仮面を被る。"しね"と言われた日には、横断歩道に、電車のホームに飛び出してしまいたくなる衝動に駆られた。
どれだけ原因を探しても分からなくて、ただ自分が弱いから、ターゲットにされたとそう思う事しか出来なかった。


この頃から、私は笑顔うつ病になっていたのかもしれない。


小さい頃の記憶はあまりない。ただ、思った事を何でも口にしてしまう子で、明るくてよく笑うそんな子だったと親から聞かされていた。
望んでもないのに勝手に付けられたイメージが、知らぬ間に自分を縛り付けていた。


私は親が嫌いだ。自分が全て正しいと思っている。娘を心配する素振りだけ見せて結局鋭い言葉の槍で突き刺す。
私の気持ちは聞こうともしない。自分の思い通りじゃなかったら怒鳴って従わせようとする。
なのに外では猫被って理解してる良い親のフリしてる。そんな親見てると虫唾が走ってしまう。
家に居ても私は私でいられなかった。仮面を被った偽りの自分でいるしかなかった。
外にいる時と変わらず空気を読んで家族のご機嫌取り。そんな毎日にも慣れてしまっていた。



"嫌われたくない"その思いから他人の顔色を伺ってはその場の空気を読んで、いい子のフリしてきた自分には友達は一人も出来なかった。
友達になれたと思っても何故か最後私は独りになって終わる。
私はただ、みんなと馬鹿やってたかった。一緒にお昼を食べてくだらない話して笑ったり、帰り道みんなで寄り道したり、ちょっと遠出してみたり、そんな当たり前の事がしたかった。
当たり前の日常を、当たり前に出来るみんなが羨ましくて堪らなかった。


どれだけしんどくても、いつも笑って明るい自分で居られる。こんな事周りからしたら当たり前で、私の悩みも苦しみも甘えとして片付けられてしまう。
「気にしすぎだよ」「辛い思いをしてるのは他にもいる」「前向きに考えようよ」なんて言われて、どうせ分かってもらえるわけないからと蓋をした。
きっと辛い、苦しいと弱音を吐けばそれは甘えだと言われる。分かってたから、ただ耐えるしかなかった。
しまいにどんどん感情のコントロールが効かなくなって、小さい事で苛立ってしまったり、帰り道突然涙が溢れて止まらくなる日もあった。


周りの目を気にして思った事が言えなくて、苦手な場所でも嫌に思われないように必死に笑って楽しく振舞ったりして心が疲れていく。
友達と遊んだり、いつも通りの生活なのに、外部の物音や光などの刺激に敏感である為に帰った時にとてつもない疲労感で何も手につかなくなる。


HSPは人より感受性が高く、強く敏感な気質を持った人。
そして、HSPは笑顔うつになりやすいととあるネットの記事で見た。

HSPは生まれ持った気質だから、無理に治す必要は無い。自分は分かっていても、周りには理解がない。だから、いつまでも自分の殻にこもり笑顔の仮面を被り続けるしかないのだ。
もっと早く気付いていれば何か変わったかもしれない。いや、自分ですら知らなかった事を他の人が知っているわけがない。「だから何?」きっとそう言われて終わるだろう。

だけど、周りがどうであれ自分自身がHSPである事を知って、そしてそんな自分を認めてあげて毎日頑張って生きてる自分を褒めてあげたいと思う。
もっと頑張れより頑張ったねって言ってあげたい。
しんどくなったら休んでいいんだよ、休む事は甘えでもなんでもない。また頑張る為にすごく必要な事だから。


これから先、人々が生まれ持つ気質だったり、うつ病などの精神疾患がどういうものなのか沢山の人に知られてほしい。そして今もずっと苦しみ続けている人に手を差し伸べる人が増えてほしい。
みんな、自分から"辛い、助けて"と声にする事が出来ないから。みんな一緒だと突き放さないで、些細な変化に気付いて寄り添ってあげる事がとても大切です。

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