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わらしべ長者。

複数のKPOPアイドルの写真と映像の展示会?とでも言い表せるだろうか、「D'FESTA」というイベントを見学?鑑賞?参戦?してきた。

D'FESTAとは、韓国の芸能ニュースメディア「Dispatch」の創立10周年を記念し開催される、一度限りの総合プロジェクト。世界で活躍するトップK-POPアーティスト9組がDispatchと共にオリジナルコンテンツを制作しました。
「D'FESTA TOKYO(2022年7~9月・東京スカイツリー®にて開催)」、「D'FESTA TOKYOⅡ(2022年10~11月・羽田空港第2ターミナル国際線施設にて開催)」が大成功を収め、さらには会場にSEVENTEENが来場するなどのサプライズもあり、K-POPファンを熱狂の渦に巻き込んだ奇跡のイベントが、「大阪南港ATC」を舞台に「D’FESTA OSAKA」として開催。
光文社より

10歳児がKPOP沼に。
今回好きなグループがこのイベントにラインナップされているとのこと。
別のグループが好きなわたしの友達と3人でATCまで行ってきた。

アーティスト9組、総勢69名の写真や手書きパネル展示、コンサート会場にいるかのように編集されたムービー、各アーティストのグッズ販売、会場限定のプリクラやガチャ(むかしはガチャガチャって言ってたよね)そして入場特典のトレカ(トレーディングカード)のプレゼント。

このトレカ目的で何度も行く人たちがたくさんいるようで、首にぶら下げるホルダーも付いてくるので何本も身につけてジャラジャラ音のする人たちが多かった。
しかしランダム配布なので、好きなグループの推しメンが出るとは限らない。69分の1の確率で好きなメンバーを当てなくてはならないし、グループ全体を推している(箱推し)となるとメンバー全員のものを集めコンプリートしたくなるのだろう。
友達はもらった時は「どのグループのだれなのか」すら分からない人を引き当て「だれやろ」となり、わたしはSEVENTEENのひとりを引き当て…うーんとなったけれど(ファンの方すみません)、うちの子はなんと好きなグループの子が当たった。No. 1の推しではなかったもののなかなか運が良い!!

欲しいトレカをゲットするために、
「譲→BTS  SUGA
 求→TXT   テヒョン」
などのように、ホワイトボードやスマホに書いてそれを掲げながら立っていたり、歩いていたりする人たちが大勢いるのだ。
わたしはコレを持っているけれど、求めているのはコッチなので交換しても良い方は声をかけてね、というアピールである。
ただカードを交換するだけなのでその場では金銭は発生しない。

しかも、このカード裏面には開催地(スカイツリーならスカイツリーの絵柄)と入場した日付が書いてあるから、全てを揃えたい人もいるのだと思う。9人グループなら、スカイツリー会場のこの日付の9人を集める、ということだ。とっても困難で壮大なミッション。
大阪会場は裏面にグリコのマークの影絵のようなイラスト付きだった。

とりあえずうちの子は好きなグループの人を引き当てたので、「やったね!」「すごいね!」などと、うきうきしながら会場を回っていたら、
「Twiceお好きなんですか?」と声をかけて下さったお姉さんが何人かいた。
それはうちの子がちょっとした「痛バ」を身につけていたからである。一番好きなメンバーのキーホルダーなども付けていた。
「痛バ」とは、「痛々しいバッグ」のことで推しの缶バッチやグッズを全面に配したバッグのこと。

引用元 みるきーしょっぷさんHP

うちの子の場合は、この写真のように缶バッジを無限には持っていないので、コツコツと集めた好きなメンバーのカードを、数枚だけ並べた小さなショルダーである。

そのうち、トレカ交換してあげましょうかと声をかけられた。かくして彼女は一番好きなメンバーのトレカを一度の交換で入手したのである。
お相手の方は
「今日の日付ではないですが、よろしいですか?」
と言っていたから、やはり日付も大切らしい。
きっと彼女たちは3千円以上するチケットを何度も買って入場し、何度もトレカをもらい、何度も交換して、せっせと集めるのだ。

帰宅後、わたしがもらったトレカはフリマアプリに出品してみた。入場特典プレゼントなのでチケット代に含まれているわけだけれど、なんと数時間後に1500円で売れた!人気の高いものは一枚9000円のものもあった。(やはり会場と日付も明記されている)

こうしてわたしはこの日新たな世界を垣間見て、とっても楽しかった。
こどものおかげである。

全く関わりがなければ、この記事すら
「よく分からない」と思うだろうし、
長年この界隈にいる方が読んだら、この記事は
「まだ全然分かってない」と思うだろう。

とにかくアイドルを推すということの営みの一端は、ほんのちょっとだけ見ることができたし、
とりわけトレーディングカードは「わらしべ長者」的な様相を呈することが分かった。

後日「わらしべ長者」を知らないという10歳児といっしょに後日図書館で本を借りてきた。
地域によって、交換する「もの」が変わるとのあと書きがあったが、今回のフリマアプリのように求める人の元に届けばお互いが笑顔になれる。

印象的だったのはみなさん言葉遣いが丁寧だったこと。「お譲りしましょうか?」と小学生に言える20代前半の方たち、みんなキラキラして見えた。