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ざこばさんの人情味

落語家「桂ざこば」さんが亡くなった。バラエティから情報番組のコメンテーターまで、ときに笑い、ときに泣き、ときに怒りと喜怒哀楽が豊かな人間味あふれる姿で活躍していた。脳梗塞をきっかけにメディア露出は減ったとて時々テレビで見かけることはあっただけに、訃報を聞いて驚いた。

個人的に、ざこばさんといえば少年時代にテレビで見た印象が強かった。「ちちんぷいぷい」「たかじん胸いっぱい」といった関西ローカルや全国ネットの「知っとこ!」まで関西のテレビでは見ない日がなかったぐらいだ。

ダミ声とコワモテで時事ネタに喝入れたり、激しいツッコミ入れる姿は雰囲気通り。一方でガハハと大笑いしたり、ときに涙を流したり、ロケで見る新しいものに驚いたり。「人間味or人情味あふれる」という言葉がピタッと来る。

キダ・タロー先生や「どやさ!」でお馴染み今くるよさんを始め、関西人なら誰もが知る大御所の訃報が続く。僕が子どもの頃にテレビで見てた人たちが次々と旅立っていくのを聞くと寂しさがある。

死因が「ぜんそく」だったとのことだが、咳き込む人を見るとなんか心配になる。僕のおじいちゃんは長らく喫煙者だったこともあり、よく咳き込んでいた。結果的に肺炎で亡くなっているから、なんとなく心配が当たってる感もある。言っちゃ悪いけど。

ラジオで話してるのを聞くと、皆に愛されただけにいろんなエピソードが飛び出してくる。

ざこばさんがこんなん言うてはあた
こんなして、ざこばさんに怒られた

など。本当に愛されるためにはこういう人がいいんやなぁなんて思ったりもするし、良くも悪くも表情豊かな人は信じられる。

これもまた関西以外の人には伝わらないことではある。だが、子どもだった頃の関西人にとってはテレビで見ていた思い出の1人。思いが尽きない。

これだけ楽しませてもらえて、記憶に残ったざこばさん。どうか安らかに。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。