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3つのシェアサイクルとNewモビリティ

都心部で増えている「シェアサイクル」。「レンタサイクル」と似ているようだが、窓口はスマホ、置き場もビルの一角や隙間など都会の狭い土地を有効活用している。僕も最近、京都駅から四条河原町方面の移動で使い始めていて、普段からチャリンコを使いこなしている僕にはピッタリで、地下鉄+歩きよりかなり節約と時短になっている。そんな中で3つのシェアサイクルを試してみた。

PIPPA

最初に使い始めたのはこちら。関西では京都市内で勢力を拡大し、市内はほぼ全てを網羅している。その他、枚方方面にも進出した。

タイヤの小さい電動アシストで3段変速。普段とおおよそ変わらない。「PIPPAコイン」というアプリ専用通貨をクレカからチャージして、QRを読み込んで解錠。この日は京都駅前のホテルから河原町通りを上って、四条河原町へ向かう。

道中は平坦で非常に走りやすい。ギアの変え方も熟知しているからかなりスピードが出る。タイヤの小ささ故に加速も持ってるのより良い。お金の面でも四条まで地下鉄を使うよりも100円も安い。ただ、タイヤが小さいからか段差で揺れやすい。

ドコモシェアバイク

携帯電話の「ドコモ」が展開する「シェアサイクル」。関西では大阪と神戸で勢力を拡大している。

福井県敦賀へ来たときにこれを見つけて、「敦賀港線」を廃線探索するには持ってこいと感じて、アプリをダウンロードして借りてみた。こちらはアプリ上の暗証番号を打ち込むか、交通系ICなどのようにスマホをタッチすることで解錠できる。

こちらも3段変速で電動アシスト。サイズ感も「PIPPA」と大差ない。

春の日差し降り注ぐ絶好のコンディションで「ヨーロッパへの玄関口」と呼ぶにふさわしい界隈を巡っていく。やや風が吹いていたが、加速がいいからそんなのお構いなしだ。

LUUP

こちらの「シェアサイクル」では話題の「Newモビリティ」も借りられる。

アプリ上で普通免許を提示し、簡単な交通安全テストに全問正解するだけで借りられる「電動キックボード」。予めこれらをクリアしている僕は四条烏丸のライブハウスへの移動で試しに使ってみた。ちなみに通常「原付扱い」であるところ京都市内では「小型特殊自動車」というトラクターなどに準じたルールが適用。自転車専用レーンも走行可でヘルメットも任意となっている。こうした特別ルールに則った上で今回は利用していることを予めお伝えしておく。

車両にはミラーやナンバープレート、クラクション、ハンドルが光るウィンカーといった最低限の装備があり、右ハンドルにある「Push&Go」というボタンがアクセルとなる。

路地裏や公園等で小学生がキックボードを乗り回してる姿をよく見るが、僕は持っていなかったためがっつり初心者。段差などでややフラつくことも多い上に「烏丸通り」というメインで交通量多いとこでちょっと怖くて行程の半分は歩道で押した。さらにペーパードライバー故に、ウィンカーを使うのが2年ぶりぐらい、出すタイミングに戸惑ったりもした。

とはいえ、MAX15㎞/h(電動無しの自転車ぐらい)のスピードならペーパーでもそれなりに楽しめそう。交通ルールを守った上での話だが。

ライブの帰りには、ちょうど近くに「LUUP」のポートがあって、自転車も借りてみた。先の2つよりも車体やタイヤがさらに小さくて、ギアや電動アシストスイッチが無くとも少ない力で強力な加速ができる。ロードバイクよろしくブレーキ力もかなり強く、加減速の多い都市部には打って付けな性能だ。ただ、カゴが無いのは少々不便そうだし、加速がいいから乗るには少々コツがいる。

今回乗った3つの「シェアサイクル」はいずれも電動アシストを採用している。僕自身は毎日乗り慣れたものだが、慣れない人や加速力で恐怖を感じる人にとっては苦労するかもしれない。それでも、密を避けられ場所によっては鉄道より便利で安くなることもある。慣れれば便利なもんだ。

さらに「電動キックボード」は子どもの頃に持っていて遊んでいた人にとっては体が覚えていて問題ないかもしれないが、僕みたいな初心者、あるいはペーパードライバーにとってはバランス感覚やマナーが身につくのに1日借りた方が楽しめるのかもしれない。

改正道路交通法案可決で16歳以上で免許レス、メットレスで「電動キックボード」が運転可能となることが決まり、ハードルが下がる。ただ、公道で使えないタイプを使ったり、法律上無免許で摘発されたり、歩道者と接触してひき逃げといったネガティブな話題が絶えない。律儀に守って乗りこなす人も見たことあるし、悪い人ばかりとは思わない。どんな乗り物でもそうだが、ルールを守って楽しく乗り回したいもんだ。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。