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“緑の宇宙船”に乗ってきた。

2023年7月にデビューした「大阪メトロ中央線」の最新車両「400系」。「宇宙船」を模した奇抜な外観が特徴。その他大阪メトロの初ものや関西の鉄道でも珍しいものまで、「次世代型車両」として相応しい衝撃がたくさんある。

既にデビューから2ヶ月だが、僕は未だ乗れていなかった。こんな近いところだから、乗ってみて自分なりのレビューを綴ってみようと思う。

コスモスクエアへ

1日乗車券を買って
御堂筋線で本町へ。

「大阪メトロ1日乗車券」を買って、梅田から本町、そこから中央線で「コスモスクエア」へ向かう。もし仮に、中央線ですれ違ったら、逆向きの電車で追いかけて「長田」から乗ることにもしていた。

中央線に乗り換えてコスモスクエアへ。
初っ端は近鉄所属。
向かいの電車は「30000A系」
すぐに出会えるわけがない。

すれ違うことのないまま「コスモスクエア」へ。噂によれば、既に何編成かがサイレントで「運行開始」していて、出会える確率が上がってるよう。

張り込んでいると…もう来た!

しかし、いつ来るか分からないので来るまで「コスモスクエア」のホームで張り込むことに。そう腹を括って、一旦、トイレに行ったが、ホームへ戻ると

早っ!!もう来てるやん!!

来てから10分で狙っていたのが来ていた。車庫に引き上げた後にそのまま「生駒行き」として折り返してくるので、それに乗る。

宇宙船、ご対面!

大阪メトロ400系

そしてようやくご対面!四隅にライトを配置した「G-SHOCK」もとい「バトルドーム」もとい「宇宙船」のような近未来的デザイン。大阪メトロは元より関西の私鉄でもなかなか無い独特な雰囲気を醸し出す。

緑の縦帯
優先座席とフリースペースは「青帯」

側面は扉に縦帯。中央線のラインカラー「緑」の他、「優先座席」「フリースペース」には「青」で分けられている。さらにもう一つ色分けもあるがそれは後ほど。

車内

デジタルサイネージ
4ヶ国語対応。
こちらは路線図と広告。

デジタルサイネージは全扉上2ヶ所ずつ設置。場所によって映像が違うものになっている。

ナノイーX付いてます!

空気清浄機には「パナソニック」の『ナノイーX』が採用。関西では、京阪電車の特急指定席「プレミアムカー」に続くもの。

「400系」の扉
見た目はメトロでよく見るやつだが、扉の開く音が違う。

扉の開閉装置は「電気式」を初採用。多くの鉄道車両は扉を開けるときに「空気式」で「プシュー」と鳴るが、「400系」はそれが無く、「ガチャン」という音のみ。

山手線E235系。「電気式」を採用。

「首都圏の通勤電車」に採用例が多いが、関西ではほとんど無い。僕にとっては遠征しないと聴けなかった貴重な音がこんな身近でも楽しめる。

史上初…

4号車「クロスシート」

そして極め付けは「4号車」の車内。全編成共通で4号車に「クロスシート」を採用。「ニュートラム」でも似たような座席は採用されていたが、地下鉄車両は「市営時代」を含めても史上初だ。

外観は一目でわかるよう「グレー」の縦帯を巻いていて、「クロスシート」を示すピクトグラムも描かれている。あ、撮るの忘れた😝

ちなみに車内には広告は一切ない。京阪の特急だと、路線図や最低限飾りもあるが、こちらはそれすらもない。思い切ったことしゃあるなぁ。

座ってみるとこんな感じ。ただ、窓が高いので子どもには少し見づらいのかも。

高架から地下へ

高架線を走る。
隣の高架は「阪神高速5号湾岸線」

中央線の様子も少し紹介。大阪港から阿波座の手前までは高架線。弁天町駅では「JR環状線」を跨いだり、九条駅では阪神なんば線が地下という「地下鉄」らしからぬ逆転現象が起きている。

阿波座手前で地下へ

阿波座からは「中央大通」の地下を走る。本町からは多くの人が乗ってきたが、立ち客スペースが広く、比較的余裕な気も。

長田で降りて

約30分乗って、やってきたのは「長田駅」。この駅から先は「近鉄電車」で「1日乗車券」は使えない。

「400系」を見送る右には「20系」
今しか見れない光景。

この駅で、乗ってきた「第7編成」が折り返してくるのを狙って待機。

むっちゃ来るやん!

第2編成

と思ったら後続の「第2編成」が「長田止まり」としてやってきていた。

第1編成
これを狙って追いまくって2連敗してた2ヶ月前。
冷めて忘れてた。
この切り欠きが斬新
“市営地下鉄な壁”と“未来な横顔”

さらに「生駒」方面から「第1編成」が立て続けにやってきた。

折り返す

折り返し「コスモスクエア行き」
これだけ新しくても、車両番号と号車表示のフォントは継承。ちっちゃいとこやけど、こういうとこ安心。

てなわけで、長田で折り返す「第2編成」に乗ることに。今度は違う車両に乗ってみる。

USB付き

誰でも使えるUSB。

1号車と6号車には「USB端子」が3個。ここでスマホなどを充電することができる「フリースペース」だ。

丸ノ内線2000系
コンセント付き

これで「似てんなぁ」と思い出すのが「東京メトロ丸ノ内線」。「2000系」という電車にはデバイス充電用のコンセントを設置していて、誰でも使える。関西でもそういうのが出てくるとは…
「大型新人」恐るべし。

ロングシート

貫通扉にはメトロのロゴ「ムービングM」
ロングシート

「4号車」以外はロングシート。一つ一つの座席は濃淡が少しずつ変えている。分かりやすさと遊び心が光る。

400系×プレイリスト

折り返しでは音楽もお供。「メトロな曲」や「東京旅行の電車旅で見まくったCMソング『jam』(下の動画)」…

さらに、地上区間では夕暮れだったので「夕焼けソング」でセレクト。

かなり増殖

コスモスクエアでご対面!

「コスモスクエア駅」まで戻ってくると「400系」同士が並んだ!デビュー2ヶ月でかなり増殖し、こんな光景もたくさん見られるようになった。

3度目は

20系
くすんだ壁が特徴的な30年選手

そこから再び折り返して、本町へ。3度目は後から来ていた「20系」という昭和風情の電車(生まれは平成だが…)に乗った。

「400系」がある程度揃ったら、ファンの狙いはきっとこっちになるだろう。

大阪メトロの黒船?

御堂筋線30000系

2018年に大阪メトロが発足してからは「30000系(御堂筋線)」「30000A系(中央線)」の製造が続いたが、ここに来てようやくフルモデルチェンジ。

  • ドアの縦帯

  • 近未来的ブラックフェイス

  • 電気式の扉開閉装置

といった「山手線」の“エキス”がふんだんに盛り込まれていて、関西住んでいる自分にとってみれば「ヨソ行き」のような電車。「黒船」に近いような気もしなくない。

ただ

  • 車両番号と行き先のフォント

  • 扉のチャイム

  • 高音質なっただけで変わらぬ車内自動放送

などは「あんたやっぱり“中央線”やんかぁ😄」と安心する。

スタンダードになるかも?

そんな「400系」は今後スタンダードになって、“大阪の大動脈”こと「御堂筋線」にこれかこれに近しい新型を投入させることになるのも現実味が強い。

期待の新星に「どうぞよろしく」という気持ちを込めた「新型車レビュー」。

ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。