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2度目でもイイ

今年東名阪で開催された「ヨルシカ」のライブツアー『月光再演』。その内の「東京ガーデンシティ」での公演の模様がDVDとしてリリースした。僕は大阪公演を現地で見ているから、あらかたはあんときのまんまという印象。それでも、他のバンドのものとは大きく異なる。

ほぼ思い出

ヨルシカライブDVD『月光』

ライブDVDに収録されている映像というのは大抵ツアーファイナルでヨルシカもその模様なのだが、ヨルシカは全公演セトリや演出が同じという舞台劇の方式だから1回切りではない。だから溢れ出る涙も大体一緒のタイミングだし、ほぼ2度目でもしっかり見れる。他のバンドだと東京故に現地で見れないし、関西でやってたのとは大きく異なるし、ツアーファイナルでしかやらないことも多いもんだから、その点はヨルシカならではを感じるし、ほぼ同じ思い出を何度でも楽しめるっていうんだから。

へぇ〜な発見

現地客席からでは見えなかったものや現地では見尽くせなかったことも多い。物語に出てくる「エルマ」をモチーフとしたsuisさんの衣装や髪型や石畳風の床、サポートキーボードの「はっちゃん」こと平畑徹也さんの派手なヘドバンなど「へぇ〜こんなんやってんねや」「見えんかったけどあんな風やってんなぁ」といった発見もあったりする。

あの日の復習

いろいろ復習もある。泣けたところや僕が共鳴する「死生観」や「東伏見」「小平」という街の風景、キーワードである「走馬灯」など。黄色い西武線や中央線快速でオタク本能が出てしまっても、物語はしっかり読み取れるし、suisさんの声やn-bunaさんと下鶴さんのギター、キタニさんのベース、マサックさんのドラム、平畑さんのキーボードの卓越した表現力に感化された僕はやっぱりヨルシカの物語に引き込まれていったんだと思う。

列車でランダムに聴くのもいいが、結局一番ヨルシカを楽しむのはやはりこういうライブという名の「物語を読む」ことなのだと思う。僕自身、n-bunaさんが描く「死生観」や田舎の風景、列車、夏の風景、ゆかりの街並みなどが大好きで自分の生い立ちや考え方にもリンクさせてしまうことも多い。そんな僕にとってヨルシカを超えられるアーティストはなかなか現れないと思うほど、至高のライブだったと振り返る。いろんなライブを見たけど、物語としてやってるという性質さやノリに任せず、じっくり楽しめるのが響くポイントだ。

P.S.パッケージのデザインを見てるとがサムネの京阪電車のフロントディスプレイによく似ているというオタク本能を剥き出しにしてテンションが上がった。とはいえ、ライブ帰りの京阪でヨルシカ聴いて『八月、某、月明かり』の風景と香里園の景色をリンクさせて泣けたのはいい思い出。(前半はなんの話やねん)

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