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猛暑の昼に阪急で

猛暑日続き、エアコン三昧で最近は夏バテも感じる今日この頃。でも、太陽光を浴びないと心も肌も荒んでしまうという危機感で列車中心でアウトドアを楽しんでいる。そんな先日は大阪梅田へ阪急で出かけた。

たまには準急でも

阪急梅田の「若菜そば」でまぜそば。白飯オススメしてたのに食券買うん忘れて若干物足りなさ。今度はちゃんと

まぜそばで満足し、すぐに京都方面へトンボ帰り。ただ、今回は高槻市までちょっとだけ準急に乗ってみる。

角ばったビジュアルの8300
一旦消灯したが、高架下の南茨木はちょっと暗い。
阪急名物鎧戸。ちょっと特殊で四苦八苦しやすく、僕も腕に直撃したりしたほど。

大部分は梅田から、ラッシュや休日昼には大阪メトロ天下茶屋から出ている準急。御堂筋線と乗り換えができる「南方みなみかた」やご飯屋、飲み屋などが集積する「上新庄かみしんじょう」大阪モノレールと接続する「南茨木」と細かく止まって、速達性を図って、高槻市から京都方面は各駅停車の代わりを担う。

昼間で高槻市までは特急に追われるように走ることもあってかかなりのスピード。相川駅で普通電車を追い抜いてくのもなかなかの速さ。こうなったら準急と特急の「ハーフ&ハーフ」ってのもまた楽しいかも。

かつてのエースでのんびりと

高槻市から特急で京都方面に戻るが、途中の桂で降り、嵐山方面へ寄り道したくなった。

嵐山線6300

嵐山線を走る「6300系」はかつて京都線の特急で活躍した車両。マルーンに加え、「鉢巻」のようなアイボリーのアクセントやライト周りに銀の飾り帯、幕式の行き先表示など当時最先端だった意匠で中には現代の阪急電車を作ったと言えるデザインもあり、改造や新型に受け継がれた。その上、「鉄道友の会」から贈られる『ブルーリボン賞』という栄誉も貰ったほど。

大胆な側面

側面の扉は2箇所だけで他社の有料特急のような配置になっていた。しかし、これが混雑時には逆に仇となって、乗り降りしやすい後継車両にその座を譲り、定期の特急電車から引退した。それでも、一部は嵐山線向けに、6両1編成は観光向けの快速特急『京とれいん』に改造された。

ロングとクロスのミックス
扉窓を大型化。
2+1で広々とキャパアップ。

嵐山線向けはリニューアルが施されて、座席が新品に交換され、通勤輸送を考慮したレイアウトになっている。

大物ミュージシャンとツーショット

そんな「6300系」は世界的ミュージシャンとのツーショットが話題となったのをご存知だろうか。

ロックの世界で活躍し、2016年にこの世を去った「デヴィット・ボウイ」。親日家で京都に足繁く通ったそうだが、そのときに阪急電車を利用している姿が写真に収められ、阪急社内に残されていた。写真には「6300系」の側面をバックにしたボウイツーショットとこの先代の特急用車両「2800系」に乗っている風景の2枚があり、追悼の言葉とともに阪急電車公式ツイッターで公開され、話題を集めた。これほどの大物スターと“関西の日常的な電車”がツーショットで映ってるというのはなかなかのレア物だ。現物は嵐山線には移籍せずに解体されたが、日本、京都を愛したボウイの象徴として阪急電車が共に語られるというのは誇りある伝説だ。

緑とレトロ

そんな煌びやかな経歴を持つ電車で嵐山へ向かう。

大阪近郊のベッドタウンと同時に嵐山や嵯峨野の緑豊かな風景が広がってくる。

緑が生い茂る上桂駅。
この路線でしか見られないレトロスタイルの駅名看板
駅名の由来になった松尾大社(まつのおたいしゃ)
桂川の方角

3つある駅の内、松尾大社駅と嵐山駅だけはレトロを強調した独自の駅名看板を採用し、ムードを盛り上げている。

嵐山駅
町屋のようなゴミ箱
人力車のようなベンチ
とことんレトロ。
さすが、玄関口。
行楽シーズン用臨時改札。
ここ夜になったら怖そう。
広々な駅前。

さらに嵐山駅に至ってはさらにレトロを強調して、嵐山や嵯峨野観光の玄関口としての意匠を大きく見せている。

夏の山々を見るとどうしても「ヨルシカ」を聴きたくなってしまう。ま、夏だからしょーがないよ笑笑

おまけ写真

8300系6両と7300系2両ミックスの特急。
更新されてない7300系は貴重で、個人的にはノスタルジーに浸れるのが良き。


ストリートミュージシャンの投げ銭のような感覚でお気軽にどうぞ。