ひとりで

「人はひとりでは生きていけない」

よくこういう言葉を耳にする。しかし、例え私達は一人になったって、死ねやしないと私は思う。

「生」という字には150通りもの読み方があるらしい。確かに、いきる、じんせい、なま、だけでなく名付けでも様々に変化して読まれているように思う。

対して「死」は「し」ただ一通りしか読めないという。

なんだか不思議な話だ。生き方は何通りでもあるのに、結局死ぬことだけは免れないとでも言われているかのようだ。

私はもうすぐ20歳になる。

「大人0歳」になる前に、どういう大人になりたいか考えてみた。

少なくとも、10歳の時の私にとって20歳はもっともっと大人で、輝いていて、落ち着いていて、憧れだった。

実際は全然子どもで、何ならあの頃と全く変わらなくて、むしろあの頃より臆病になってしまったような気もする。

20歳は「ひとりで」できるだけ多くのことをできるような年にしたい。

ただ世間知らずのひよっこのままでいたくない。

今のままの好奇心、今のままの気持ちはそのままで、ただ、もう少しだけ新しい自分を確立させたい。しっかりするところはする。そういうスイッチの切り替えをできるようにしたい。

私にとって大切なものは「縁」と「運」と「機会」で、前者2つは人よりもずっと恵まれているのだと思う。だから、もっともっと自分を磨いて、逃さないようにしたい。

私はひとりではないけれど、ひとりでいる誰かに寄り添えるくらい強く優しくしなやかになりたい。

だから「ひとりで」できるだけ多くのことができるように、誰かを見ている余裕ができるように、頑張りたいなあと思う。

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