新しい財布

9歳か10歳の時に親に買ってもらった財布を使い続け、約10年お世話になった財布を変えた。

自分は「まだ使える」と感じていても、やはり10年は長いのかなと思ったり、という日々が続いている中で購入した新しい財布は、それも5年ほど前に発売された某ブランド物の財布で、偶然デパートで見つけた。

「今買わなかったら将来やっぱりほしいと思っても買えなくなるだろうな」と思って思い切って買った。

19歳には高すぎる値段だったけれど、うれしい気持ちと、「使えるのにな」という罪悪感のようなものとがごっちゃになった、複雑な気持ちだった。

「人にも縁や出逢いや運命があるように、ものにも出来事にも縁や出逢いや運命というものはあるんだよ。だから、自分がこれだ。と思ったその感覚や物事は大切にした方がいいよ。今高いなぁ…って渋って後から買えばよかった…って思ってももう遅いから。」

ある人にふと言われた言葉がとても心に刺さった。

私はとてもいいものを買ったのだと思う。

そして10年間ありがとう。

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