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2023年11月の記事一覧

日常生活でかなり問題となる足関節底屈制限 ~神経の問題に着目して~

足関節背屈可動域制限はセラピストが大好きな介入ポイントですが、足関節底屈可動域制限は以外に盲点となっていることが多いです。しかし、足関節底屈可動域制限は背屈可動域制限と同じくらい、日常生活上問題です。 足関節底屈可動域制限が存在すると、衣服や靴の着脱、階段昇降、歩行の蹴り出しなど、多くの日常生活動作に制限が出現します。 いろいろ足関節底屈可動域制限の原因はありますが、私が経験したものでは足関節の外傷や下腿伸筋群の短縮、それに伴う”神経の損傷や絞扼が多い”印象があります。

人工股関節全置換術後の歩行 「意外に多い歩行障害の残存に対し、何を見て何に介入する?」

変形性股関節症(以下:股OA)は股関節の重大な疼痛や障害を生じさせる原因となる疾患です。45歳以上の4~9%が症候性の股OA(症状が存在するOAのこと)を抱えていると考えられています。 症候性の股OAでは、症状を管理するために保存療法や投薬などが用いられます。しかし、保存的介入でも症状が緩和、軽減しない末期の股OA患者に対しては、人工股関節全置換術 (以下:THA) が適応となることもあります。 THAを実施することで、痛みの軽減、股関節機能の回復、生活の質の向上します。

膝関節内側に広がる痛みの正体 ~見逃された伏在神経~

膝関節内側部痛を引き起こす組織として内側側副靱帯、鵞足、半月板などがありますが、今回は伏在神経と膝関節内側部痛を考えていきたいと思います。この伏在神経の障害による、膝関節内側部痛は臨床上よく出会うので、解剖、症状、評価、介入について説明していきます。 1.伏在神経の解剖大腿神経はL2~L4の神経根から発生し、大腿三角形の鼠径靭帯のすぐ下で分枝します。伏在神経は感覚枝であり、大腿部、膝関節、足関節、足部に至るまでの内側面に神経支配を供給します。 また、膝関節周辺で膝蓋下枝を