出産当日 3 ~出産事故と向き合った10年間の記録~

医師が2名登場するので上級医をA医師、担当医をB医師とします。

午後6時●分 A医師が様子を見に来る(たまたま当直だった上級医A医師が訪れた。その後も何度か出入りしていたと本人が言っている。)

笑いながら、「すごいねー。皮膚が強いねー。よく伸びて避けないねー。こんな伸びるのは初めて見た。」と言っていた。

午後6時●●分
予定時刻より時間がかかっていたので、私は看護スタッフに「時間がかかりすぎているのではないか?」と聞いた。
看護スタッフは、「切ればすぐでるんだけどね。」と言い、
私は、妻に対し「切っちゃえば。」と言った。
妻は「切りたくないよ。」と言った。
看護スタッフは「じゃあ頑張ろう。」と言った。
(妻はこの病院の母親学級で、時間をかければ皮膚は伸びるので、なるべく会陰切開をしない方がよい、切開をすると産後の痛みが強く出るということを母親学級の説明をした別の医師から聞いていた。)
もちろん赤ちゃんに危険が迫っていれば、切ってでも吸引してでもいち早く出してあげたいと思うのが母親だと思う。
しかしこの時は、その様な緊急性や緊張感のある状態ではないことを付け加えておく。

しかし開示された診療録では、「本人の希望により経過観察」との記載となっていた。
担当医であるB医師からは何の説明は受けていない、当初から何の言葉も発せず、正直居たのか分からないぐらいである。
モニターからも一番遠く離れた場所に居たので姿は確認していないが、のちの説明会での助産師の証言では、担当医B医師はハサミを持っていたという。

母親学級で言っている様に、切開をしない方針の病院で、緊急性のない場面においてB医師がハサミを持っている。
言われたから手に持ったのか。
素人から「切ってくれ」と言われたら、言われるがまま切ったのか。
ずっと腑に落ちない。

#医療事故 #医療訴訟 #医療過誤 #脳死

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