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朝の書評1

「自滅する選択
先延ばしで後悔しないための新しい経済学」
池田新介

本著は心理学と経済学が合わさった、行動経済学に関する内容です。

大事なポイントは3つあります。

1.将来の効用をイメージできる賢明な人は自滅する選択を回避する

2.単純な部分と賢明な部分は誰しも持ち合わせるが、自制問題に気付いて、単純な部分の割合を減らすことができる

3.将来の自分の選択を縛ることで賢明な選択の割合を高めることができる

試験勉強を始めるのは、試験1週間前よりも、2週間前の方が良い、
今日の1万円よりも、1年後の2万円の方が良いというのは、経済学上明らかだが、
なぜ自滅する選択(将来利益の放棄)をしてしまうのか、どう対処すれば良いのか、について書かれた本です。

心理学というより、経済学の領域で、かつ論文チックですが、統計データと、データの解説が豊富なので、読み応えのある本です。

自滅する選択とは?
-自分で選んでいるのに自分の利益に反してしまう矛盾した行動のこと。

なぜ人は自滅する選択を取ってしまうのか?
-自滅する選択は、同時点では選ばれるはずのない小さな利益が選ばれることが、異時点間の選択によって発生し、自滅する選択につながっていく。

つながっていく、と述べている理由は、自滅する選択は、その人の現在指向性という好みの問題であるため、直ちに不合理な自滅選択というわけではないため。

自滅選択という不合理な行動は、時間割引率が一定に定まらずに変なクセを持つことから生じる。

変なクセについて知りたい方は、ぜひ本著を読んでみてください!

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