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『計測の科学』

書籍情報

キュビットからキログラム、ミリメーターから光の速度に至るまで、計測することは、人間が世界を理解するために発明した強力なツールだ。

科学と社会史に関するこの啓示的な作品で、著者はその隠された世界に飛び込み、ナイル川の年間を通しての深さを測定することが重要な任務であった古代エジプトから、フランス革命におけるメートル法という知的起源にまで読者を誘う。

そしてメートル法とインチ・ヤード法との間の驚くほどの対立から、現在のGoogleなどによる「数値化された自己」の時代まで、あらゆる場面で計測がもたらす政治的影響を鋭く捉えており、測定が抑圧と統制のツールとしてどのように使用されてきたかを科学的に探求する。

本書は、計測が、私たちの世界経験とどのように深くかかわっているかだけでなく、計測の歴史が、人類の知識の探究をどのように包み込み、形作ってきたかを、余すところなく描く。

上記リンク先より

なぜ読んだか

新刊情報を適当に見ている中で目についた。もともと、色々なものをどう測っているかについて気になっていたので、購入してみた。

記憶に残ったこと

単位は権力と結びつく

単位とは、そのコミュニティにおいて全員に同じものが扱われて初めて価値が出るものである。そして、全員に同じものが扱われるようにするためには、権力が必要である。
また、税の徴収にあたり、計測が共通の単位で、正しく行われることが重要である。そうしなければ、計測者が自分に有利なように結果を偏らせることができてしまう。それゆえに、フランス革命前のフランスでも度量衡に対しての不満の声は多く挙げられていたらしい。

基準点

どこを基準点として単位を設定するかが難しい場合もある。例えば気温。
気温の場合、何を「0度」とするかは決めなければいけない。結果として摂氏としては水の氷点となったわけだが、水の氷点自体も水の純度や大気圧など依存する要素が複数ある。

感想

途中で飽きて読むのをやめてしまった…笑
内容がものすごく面白くないというよりも、私が期待した内容とあっていなかった。私は文字通り、様々なもの/事象を測定する方法の科学的仕組みに興味があった。
しかし、タイトルは「計測の科学」であるのに、内容としては単位がどう制定されたのかといった歴史的経緯や、計測方法の発達、その他単位や計測に伴う出来事についての説明といったものが主だった。
そのため、書籍名としては「計測/単位の歴史」とかのほうがより適切かなと思った。


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