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会社を辞めるのをやめたお話 #あの選択をしたから

平成18年2月。私の体内に新しい命が育ち始めていた。

普段ほとんど発熱しない私が熱っぽく吐き気がある。念の為妊娠検査キットで検査してみると陽性!驚きと嬉しさ。でも同時に心配が。なぜなら出血があったから。妊娠陽性で出血ってどういうこと?急いで産婦人科に駆け込む。

『切迫流産』。自宅療養を言い渡され2週間ほど籠城生活が続いた。初めての妊娠だから色々あるだろうとはいえ、いきなりこれか!突然会社にも行けなくなり、頭の中がグチャグチャになる。つわりは辛いけど、つわりがある=赤ちゃんが生きている証拠、喜ばしいことなのだと言い聞かせ耐える。私の体内で育ち始めたたった7ミリの胎児が、私の心と体をこんなに変えてしまうなんて。

私の勤務先は小さな会社で、結婚を機に退職する人がほとんど。

人が一人減れば一人当たりの業務量が増える。それが申し訳なくて、

「いっそ妊娠を機に退職しようか?」

なんて考えた。でも、会社を辞めたら専業主婦。
家事が苦手な私が専業主婦になったらどうなるか?仕事を通して得られた自尊心がなくなる上、家事ができず落ち込む。そうなることは明らかだった。

「退職することをやめよう。」

平成18年4月、そう決めた。我が社初の育児休暇取得者になる準備を進めた。私は経理職。3月決算の我が社は3〜5月が忙しい。

□ 就業規則を調べると、育児休業についての記載がなかったため就業規則を作成した。(のちに助成金 100万円ゲットしたw)

□ 在宅でも仕事ができるようにリモートワークできる環境を整えた。(平成18年、2006年の話ですよ!17年前!!)

□ 育児休暇取得後の復帰プログラムを作成した。

というわけで、
ないものは作れば良い。
自分が働き続けるために就業規則を変えました!

この時作った就業規則に則り、2人目も出産。

ダメ元で我が社初の育児休暇取得チャレンジして良かった。 

しかも。
2020年コロナ禍。世界中で在宅ワーク推奨される中、2006年にリモートワークできる環境を作っていたおかげで、混乱することなく業務を進めることができた。
リスクは育休だけじゃないんだよね。
様々な理由で通勤が難しくなる時がある。だからこそいろいろな方法で働ける環境を作っておくって大事。

人生いろいろな選択肢があるけれど
仕事が好きなら、その仕事が続けられるように(自分も会社もメリットあるように)行動してみたらいい!その行動が、思いもよらぬ形で役に立つこともある。

育休のために準備したリモートワーク環境が
コロナ禍で役に立ったように。

環境を変える→転職、と考える人が多いかもしれませんが、
会社を辞めなくても環境を変えたり、仕事を続けることはできるよ。
仕事を続けていると、その知見を活かせるときが来るかもしれない。それって素敵なことじゃない?

という体験談でした。


#あの選択をしたから

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