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『君子盟』 中国ドラマ 鑑賞記録

君子盟
配信 2023年1月30日 腾讯视频
全29話

トップ画像 君子盟 公式微博


以前から井柏然の演技をみたくて本作をずっと待っていたのですが、なかなか配信されず…もうお蔵入りなのか?と思っていたら、いきなり!前触れもなく1月30日に配信になりました。いつも突然な中国ドラマです(笑)

気品があって、低い声が落ち着いていて、適度なキラキラ感と演技映えする渋さを併せ持った、素敵な俳優さんでした!
中国語字幕視聴で、且つ詩文調の台詞が多くて、理解が至らないところもありますが、感想を綴ってみたいと思います。
ややネタバレ気味なところがあります。ご注意ください!




主要登場人物全員キラキラです! 君子盟 公式微博


イケメン君子のみなさん

本作は読んで字のごとく君子たちの盟、君子仲間のお話。メインプロットは謎解きだ。

主役は 井柏然演じる兰珏宋威龙演じる张屏。兰珏は朝廷の礼部侍郎で、冷静沈着、お茶を好む風流人。张屏は天才的推理力を持ち大理寺にあこがれている科挙受験生。今は路上で拉面を売って生計を立てており拉面神探「ラーメン探偵」と呼ばれている。

その拉面店を手伝っているのが同じ科挙受験生の 陈筹。演じるのは『陳情令』の蓝景仪 役郭丞。この純朴な二人の友情は、本作の一種暗いトーンの中で明るい側面を担っていて、とても好きだった。

一方の兰珏の相棒は朝廷刑部侍郎、王砚。俳優は洪尧。この方、海賊とかワイルド寄りの役柄しか観たことがなかったのだが今回も刑部、刑法を司る役所とのことで、鎧を着て出陣したりもするどちらかといえば武闘派。
ところが本ドラマのPRライブで素のお姿を拝見したら、とてもインテリっぽいスッキリ系のイケメンさんでビックリ!眼鏡のせいかもしれないけど、タートルネックにスーツを着こなしてて、古装じゃない方が好みだったなーw
いつか青年実業家役とか弁護士役なども観てみたいものだ。

おっと失礼、話がいきなり横道にそれてしまった。続き。
そう、この王砚は友として何かと兰珏を支えていく。終盤では 张屏も助けるのだが、彼より一歩先に大理寺卿に抜擢される。後進となる张屏のために地ならししておく役割ということかな?
いちいち抜かりない皇帝の采配がナイスだ。

皇帝张舒沦という俳優さん。わたしはお初にお目に掛ったし、朝議ではいつも背後の太后に首根っこ掴まれてる感じ。序盤こそ印象が薄かったのだが彼は時々「祁朱」という偽名で街を視察する。そこで麺を打っていた张屏と遭遇、意気投合して友情を結ぶのだが、将来や理想を語り合うこの二人がとても清々しかった。お互いの信頼が手に取るように伝わってくるケミストリーが最高であった

ドラマの終盤、事件が片付いて本格的な皇帝の治世が始まる時にも皇帝は张屏への期待感をにじませる。まずは宜平县という地方の長として派遣し経験を積ませてから彼の希望の大理寺卿として呼ぶ約束をする。宰相への抜擢もちらつかせつつ「わかっておる、そなたは大理寺がよいのであろう?」と胸の内を見抜いている。その時の张屏の嬉しそうな顔がよかったなー。


 张屏を送り出す皇帝 君子盟 公式微博


さてもう一人、上の写真の右端の人は辜清章、字を疏临という。汪铎が演じているのだがこの人だけは君子ではない。生まれは別として。
10年前、まだ兰珏が苦学生だったころ街で出会い意気投合(兰珏、出世早い!w)。池の中の浮島にある庵で過ごしている。この疏临と兰珏もとても馬が合いそうだった。
兰珏を演じる井柏然からは常に "水の気配" を感じたが、疏临を演じる汪铎もまた、何とも言えない湿度を漂わせる。とても相性がよさそうであったが、残念ながら運命は二人の友情を許さなかった。


幻想的な浮島の庵でゆるゆる時を過ごす疏临と佩之(兰珏の字)
憂いたっぷりな汪铎、お芝居上手かった!
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蘭の因縁

人物紹介だけで終わってしまいそうなので次へ。
なぜか、主人公二人以外の絆が色濃い不思議なこのドラマ。でもメインはあくまでも兰珏と张屏、のはず(笑)
ここでちょっとお断りしておくと、わたしは興味のあるなし以前の話として、いわゆるブロマンス、BL系統のセンサーをまったく装備していない。多くの方がきゃーっ!となるところでも平然と、うん友情ね、忠義のお話ね、とスルーしているのが常。
なので、本作でも異論反論おありかもしれませんがご容赦を…

で、この二人を結びつけるのは「蘭」の花だ。二人とも同じ蘭の花の香で心休まることが判明する。
実は子供のころに张屏は兰珏の父と会っており、それがこのドラマの主軸でもある二つの秘密の兰珏は父の冤罪を晴らすことと、孤児である张屏は自身の出生の秘密を知ることに繋がっていくのだ。

因みに、兰珏の姓である兰(蘭)。タイトルの君子。とくれば君子蘭
中国も君子蘭は日本と同じ種類を指すようだが、これはやっぱり掛けてあるのかな?ただ、作中出てくる蘭は君子蘭ではないけれど。

そんな秘密を探るうちに、話は张屏の生まれ故郷、摩箩村パートへと移っていく。
正直、前半は謎解きが凝っていて映像も独特の深みがあり、彼らの推理も冴え渡ってワクワク感があった。が、後半部分は映像が幻想的過ぎて展開も奇想天外、謎解きもほとんどないので天才的推理力の张屏の頭脳がもったいなかったな。
でも科挙には補欠繰り上がりで合格したからよかったけど(笑)

後半に登場する疏临。かれのの目的は、30年に渡る出自の恨みつらみの復讐を遂げること。それに人生を賭けるのだが…


斜め掛けバッグがかわいい张屏 憂い顔が美しい兰珏
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何かと兰珏を気に掛ける王砚
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そして!最後のオチ的な驚愕の事実w
じつは兰珏には妻子がおり(妻は既に没)子供は物心ついてると。
どっひゃー!!ww
名前まであるのに、まるで親戚の子の話するみたいに話す兰珏(笑)
最後の最後に会話のみの登場とは、驚き過ぎて思わずスルーするとこだったわ。


この二人のほのぼのやり取りが大好き
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キャラクターの造形と配役の妙が秀逸

ストーリー全体としては面白いのだが展開が散漫なのが惜しかった。
荒唐無稽な設定のためか、描写や映像にもツッコミどころが尽きない。諸々の事情で大分削られたという話もあり、1話が30-40分程度と短いせいもあるのかもしれないが。

脚本や展開よりも、美術や映像の美しさが際立っていて、特に衣装はシンプルな中にも気品があり素材のよさが見て取れた。
セットも素敵で、兰珏の邸宅は日本風テイストの庭やお茶室がよかった。水が真ん中を流れていて、上品な仕草で兰珏がお茶を点てる様は絵画のようだった。
音楽も格調高かった


兰珏のお茶セットでややワイルド寄りな王砚と 次回はぜひ現代ものを観てみたい洪尧
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そしてなんといっても個人的にこのドラマは、キャラクターそれぞれの造形とキャスティング、そのキャラを見事に演じた俳優の演技が秀逸だったことを記しておきたいと思う。
ストーリーの流れよりも、登場人物ひとりひとりや、それぞれの関係性が心に響く作品であった。



この役もよかった!王砚
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明君の威厳たっぷりなオーラ、声の張り方、姿勢が素晴らしかった皇帝に感動!
张舒沦 いい役者さんだなー 他の演技も観てみたい
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なんだかんだいっても、イケメンパラダイスの本作を堪能しました。
次は井柏然の『后来的我们』(僕らの先にある道)を観る予定です。
谭松韵と共演の『归路』もそろそろ配信らしいので、そちらも楽しみ!

お読みくださりありがとうございました。

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