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軍艦島へ上陸せよ!【日本一周170日目】

昨晩は、使われていないボロボロの駐車場で夜を明かした。山奥のかなり入り組んだ場所にあったので、夜は車もほとんど通らず、快適に眠ることができた。

夜が開けると共に、一番近くの道路を通る車の音で目が覚めた。車が通る頻度は、夜が明けるに連れて増えていったので、自分が寝ている場所に車がやってくるのではないかと冷や冷やしたが、一度もそんなことはなく、安心して荷造りができた。

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朝からみかんを一つ食べて、予約していたとある場所へ向かう。

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長崎港常盤ターミナル。

そう・・・今日は・・・

楽しみにしていた軍艦島にいくのだ

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今回は軍艦島コンシェルジュさんにお願いした。上陸料と合わせて5000円弱。


常盤ターミナルでは建物の外にスタッフがいて、入り口で検温とアルコール消毒を実施してから受付へ。

受付を済ませた後は乗船口へ案内された。

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船は、流線型のかっこいいフォルムをしたクルーズ船だった。お金持ちがプライベートでもってそうな感じ。

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ドキドキしながら乗船。

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全員が乗船したところで、午前10時30分。軍艦島クルーズがスタートした。


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出港から軍艦島に到着するまでは40分ほど。その間はガイドが軍艦島についての説明をしてくれた。


軍艦島は長崎港から約18km離れた「端島」は、1810年ごろに石炭が発見され、1890年に三菱によって本格的に炭鉱として利用されるようになった。炭鉱としての規模が大きくなるにつれて、狭い島で多くの人が生活できるように鉄筋コンクリートの建物が乱立し、最盛期には約5000人の住民が生活していた。「端島」は南北約480m、東西に約160mの非常に小さな島であるため、当時の人口密度は世界一だったらしい。エネルギー革命により石炭から石油に移ったことで1974年に閉山。以降無人島となる。2015年に「明治日本の産業革命遺産」として世界遺産に登録された。


ふんふんなるほど・・・

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途中でイルカの群れに遭遇したりと、退屈することなく過ごすことができた。


そして出港から約40分・・・


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目的地が見えてきた。

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遠目でもわかるくらい、かなり小さい島だ。そこに鉄筋コンクリートの建物が、隙間もないくらいびっしりと立っている。

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この姿が、まるで軍艦にみえることから、端島は軍艦島と呼ばれている。太平洋戦争中は、アメリカ軍が軍艦と間違えて攻撃したとかしないとか。確かに軍艦にそっくりだ。

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ちなみにこちらは、能登半島にある見附島という無人島(withあひるさん)。見附島も軍艦島と呼ばれているけど、今目の前にある軍艦島はスケールも雰囲気も桁違いだ。



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そして・・・・上陸・・・!!


上陸できるかどうかは、当日の波次第みたいで、ドキドキしていたけど、無事に上陸できてよかった・・・!😭😭

(上陸している間に船の中を消毒してくれたらしい)


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こうして、人生初の軍艦島へと足を踏み入れた・・・!

感動・・・!😭



上陸してみると、思ったよりも地面が硬い。コンクリートなんだから当たり前なんだけど、そういうことではなくて、なんというか、人工的な硬さ。

自然なものがほとんどなくて、人工物だらけ。屋外にいるはずなのに、薄暗い倉庫の中にでもいるような、そんな感覚。

それもそのはずで、実は軍艦島の本来の大きさは、島の3分の1程度なのだとか。ほとんどのエリアを人工的に堤防を継ぎ足していって、現在の形になったのだそう。




軍艦島の中は立ち入り禁止な場所も多く、今回上陸して歩けるのは整備された歩道のみで、島の3分の1にも満たないエリアだった。

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クルーズ船に暫しの別れを告げて、いざ軍艦島へ。

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歩いているとどうにも不思議な感覚。

狭い。思った以上に狭い島であることが、島に入った時から感じていた。

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縦180m

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横480m。

100m走をイメージすれば、どれだけ狭い島か、イメージがつくだろうか。それだけではない、島内に隙間なく建てられた建物たちが、余計に島の狭さを演出していた。なんだろう。旅をしていて、こんな不思議な感覚になったのは初めてだった。どこかここが日本ではない、異国のように感じられた。



軍艦島では当時、学校や病院、商店街に映画館、パチンコまで、生活に必要な物はほとんど揃っていたらしく、小学校もあったらしい。

島自体は緑のない島なんだけど、住民が協力して土を運び、花や野菜なども育てていたそうだ。

こんな狭い島に、当時は5000人以上も暮らしていて、世界一の人口密度での生活。一体どんな生活だったんだろう。。。

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建物がこんなにボロボロなのは、閉山の際に国に閉山届けを出すとき、助成金をもらうために壊さないとならなかったことと、度重なる台風や自然災害によるものらしい。

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見学広場が1〜3まであって、それぞれの場所でガイドによる説明をしてもらえた。

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とてもボロボロだけど、ほんの50年前まで、確かに人が住んでいた島。狭い土地にこの密度の建物。初めてみる光景に興奮しっぱなしだった。

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正直軍艦島については予備知識もほとんどなくて、ちゃんと楽しめるか心配だったけど、ガイドさんの説明もとてもわかりやすくて、想像以上に楽しむことができた。

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規程により、島に上陸していられる時間は決まっているそうなので、短い時間での滞在となった。

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こうして初めての軍艦島観光は幕を閉じた。

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どんどん遠ざかっていく軍艦島。またここに来ることはあるだろうか。


グラバー園の時もそうだったけど、こうして日本の歴史に触れられるのは思った以上に面白い。

そして、これだけ栄えた島が、エネルギー産業の転換によってここまで寂れてしまうのも興味深かった。もしこれから、電気に換わる新しいエネルギー源が見つかったら、現在の発電所も、軍艦島のようになるのだろうか。。。



長崎市に戻ってからは、長崎新地中華街に立ち寄った。

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フラフラと屋台で適当に見繕い・・・

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食べ歩きを楽しむ。

長崎新地中華街は横浜、神戸に続く日本三代中華街の一つみたい。1月2日の正月ど真ん中だけど、家族連れで賑わいを見せていた。


フラフラと歩くこと数分、目的のお店へたどり着く。

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長崎ちゃんぽんの名店、会楽園というお店だ。

昨日のリベンジとして、正月三ヶ日に営業している店をしっかり調べてきた。

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長崎ちゃんぽんというと、リンガーハットが全国展開していて、札幌に住んでいた時はたまに食べていた。

本場の味はいかに・・・?


一口食べてみると・・・


「・・・ん?」


これは・・・リンガーハットと同じ味・・・?


いや、詳しく食べていくと若干違う。上の野菜にはエビなどのシーフードも入っているし、麺もリンガーハットより太い。スープも心なしかコクがある気がする。


ただ、リンガーハットとさほど変わらない印象は拭えなかった。逆にいえば、本場の味をここまで全国的に広めているリンガーハットがいかにすごいのかよくわかる。


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釈然としないまま会楽園を出た。

長崎市で回るべきところは全てみたので、次なる目的地へ向かうことを決める。

この日はこのまま雲仙市の方へ走り、適当な公園で野宿をして1日を終えるのであった。

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