うまい話なんてない

離婚して3年が過ぎた頃、私たちは家族3人の暮らしにも慣れて

3人でいるのが当たり前のようになっていた。



少し生活に余裕ももてるようになったので、1泊で旅行にも行った。




そして、なあなあにしていた私の借金たちを債務整理をして、

月の支払いをぐっと減らしてもらった。




債務整理をすると5年くらいカードが持てなくなる可能性が高いと言われたんだけど、

現金で生活するのも悪くないと思えるようになっていたので、

やってみようと思えた。





実際、カードがない生活は不便で

結局は母の名義のカードを1つ借りて、支払いも全て私がするということで、

カード払いが便利なものはそれで支払うようにした。







だけど、その頃、仕事でお世話になってる人から、

「今の仕事はもって5年だと思う」

と言われ、

他にも仕事をするように勧められた。





更に、法人化した方がいいと勧められた。






その人は、事業家でたくさんお世話になっていたので断りづらいのもあったし、

こんなに成功してる人が言うんだから間違いないのかなという想いもあった。






そのままフリーランスで今の仕事1本で頑張っておけば良かったのに、

私は勧められるがまま、法人化して、副業をし始めた。





副業を始める際に、まとまったお金がいるのに、私はそのお金がなかったので、

できそうにないと答えると、立て替えてあげるから大丈夫と言われ、

お言葉に甘え立て替えてもらって、副業を開始した。





だけど、結局法人化したところで、メインの収入は個人の収入になったし、

副業は全くうまくいかず、法人化した時に支払った35万と、初期費用、年間の最低限の税金7万がとても痛かった。





私は、それでもメインの仕事でお世話になってるからと、合間で副業も頑張った。







1年経つまえくいらいに、1度うまくいかないことを相談したら

「やり方が悪い」

とダメだしされた。





仕方ないので、実費で外注費を払いながら続けた。






ほとんど売上がないのに、月に8万近くの外注費を払って、

本末転倒になっていた。






メインの仕事の収入が良かったらら、なんとか生きれてたものの、

一時は苦しくて前の生活に逆戻りするかと思うくらいだった。






私は意を決して、その人に

「私は○○月になったらちょうど2年なのでそこでこの仕事をやめようと思います」

とその人に告げた。





その人は、気まずかったのか、メインの仕事での関わりもなくなった。


私は2年経つ頃に、借りてたお金を全額返し、外注もやめて、完全にその人ときることにした。







その人は、私と恋愛関係を望んでいたように感じたけど、お金があるだけのおじさんに惹かれるほど

私は飢えてはいなかった。





というか、元々、私の恋愛において相手の経済力はあまり関係なかった。


だからかな、あまり楽じゃなかったのは。




だけど、元々裕福な家に生まれたわけでもないので、基準が低く

それより重視する点があったからだ。






法人化した会社は廃業するのももったいないので、休業して現在は稼働していない。



いつか、年間の税金を払ってもお釣りがくるくらい法人で稼げそうになったら

再開したいと思っている。






そして、必ず今の仕事は5年以上続けてやると心に決めた。