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初めてのバランスド・アーマチュア・ドライバーのイヤフォン SHURE SE425 を使ってみたら。

10年ちょっと前までは、当時 iPod Classic で必ず音楽を聴きながら通勤していた割には、イヤフォンには無頓着で適当だったんですよ。オーディオ・テクニカやソニーの3000円程度のカナル型イヤフォンで特に不満もなく聴いてたんですね。そんな自分が、ふと「なんだかSHUREのクリアブルーのイヤフォンがカッコいいな!」と完全に見た目で一目惚れして買ったのが、(後で知ったのですが、イヤーモニターの SHURE が ダイナミックドライバーでコンシューマー向けを意識して作った) SE215 Special EdItion でした。

メカ好きの自分としては、ケーブルと本体が MMCXコネクターで分離して付け替えられるとか、ケーブルを耳の上に掛ける(いわゆるSHURE掛け)とかに気分が高揚したのですが、(ちなみに当時は、こんな三段キノコのトリプルフランジのイヤーパッドではなく、標準のイヤーパッドで、ケーブルも普通の有線ケーブルでした。) そんなミーハーなところがどうでもよくなるほど、音を聴いた瞬間世界が変わったのを、今でもはっきり覚えています。とにかく「こんな音が入ってたのか!」とそれまで聴いてた音楽が別物になった感触はすごい。3000円からSHUREの1万円ちょっとに変えた効果は絶大でした。

その後、写真のようなイヤーパッドが三段キノコのトリプル・フランジを使うようになったり(密閉度が段違いで音がくっきりして低音が押し出て来ます。)、MMCXコネクター対応のBluetoothケーブルにリケーブル(SHURE等の本体とケーブルが分離するタイプでケーブルを換えるのをリケーブルと呼ぶようです。)したりしましたが、本体は、この SHURE SE215 Special Edition で満足していて特にイヤフォン沼にハマったりはしませんでした。

で、昨年は、満を持して SHURE から出た、完全ワイヤレスステレオ(TWS:True Wireless Stereo)Bluetoothケーブル RMCE-TW1 にリケーブルして「これであと10年は戦える。」と満足して使い倒してました、SE215 Special Edition。

でもですね、実は、SHURE の本丸、バランスド・アーマチュア・ドライバー(BAドライバー)を搭載した高級機、気になってたんですね。心の奥底で。

別に不満はないんですよ、SE215 Special Edition で。(実は、RMCE-TW1 単体で買うより、SE215付きのがコストパフォーマンスがいいので、SE215、2セット持ってます。クリアブルーとホワイト。) でも「モニターのような解像度が高く分離の良い」と言われるBAどんな音がするか、実はずっと気になってて。でも高いしなぁ。

それがつい先日、掘り出し物の SE425 を見つけたんです。これは、BAドライバーを左右に2機ずつ搭載した製品で、好きな人はとても好きで長く使ってる、でも低音が出ないしモニターライクでつまんないと評価してる人もいる、というとっても心くすぐる製品なんですよね。もちろん上には、BAドライバー3機搭載の SE535、4機搭載の SE846、BA+ダイナミックのデュアルドライバー・ハイブリッド構成のAONIC4、などなどある訳ですが、値段もイイ感じなので対象外でした。(いや、 ホントは AONIC4 は、今でもちょっと気になってます。)

安くなってたし、ポイントも貯まってたし、旧パッケージ版ですけどメタリックシルバーも気に入ったし、「えいっ」と買ってしまいました。で届いた SE425 を、まずはニタニタしながら眺めたあと、有線で普通に iPhone にライトニング変換器を通して刺して、Led Zeppelin の Kashmir を聴きました。

正直、僕のアバウトな耳、しかも歳を取って高音側で聴けない周波数帯が広がって来ている耳で、きっと違いなんか解りゃしない、って高を括ってました。そして、普段使いとして 結局 SE215 を使い続けるんだろうなぁ、って考えてたんです。

でも違ってました。3000円のオーディオ・テクニカを使ってた自分が SE215 で世界が変わった以上に、冒頭から頭をガツンと揺さぶられたような衝撃を受けました。ボンゾのダブルで踏む特徴的なバスドラ、艶のあるロバート・プラントの高い声、それらが「モニターライク」と言われる高解像度でクッキリと分離されて全く違った音で聴こえました。その後、もう一度 SE215 で聴いたら、あんなに満足してた音が、なんだかゴチャッと団子のように固まった雑な音に聴こえるようになっちゃいました。もう戻れないです。

どうも僕は、SE425 に心捉えられる側の人だったようです。ビックリです。こんなにアバウトな耳なのに。

その後、この、SE425+RMCE-TW1 で しながわ運河沿いウォーキング で1時間半、いろんな曲を聴き続けました。どれもこれもクッキリとクリアな音の音楽になっちゃって。イイじゃないの。

人を選ぶイヤフォンだとは思いますが、自分には当たりでした。長く使うことになりそうです。よかった!

そして次に気になってるのは、TWS Bluetooth ケーブル が、いつのまにか第二世代になってて、見た目は一緒なのに防水と使い易さが正常進化してる PMCE-TW2。欲しいかも。でも今は買えないので、またいつか。。。

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