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綾瀬穂乃香ちゃんがドイツの古城で過ごした最後の時間旅行、という話【 #おるます 3rd 後日談】

 2023年3月30日にサービスが終了した、モバゲー版のアイドルマスターシンデレラガールズ。スターライトステージがありますので、綾瀬穂乃香ちゃんの舞台はまだまだ終わらないのですが、終わるものもあります。

 それが、2021年8月に穂乃香ちゃんがドイツの古城で過ごした、最後の時間旅行でした。
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 タックさん主催、オールジャンル楽曲で選ぶアイドルイメソン生(おるます)の第3回です。アイドルマスターシリーズのアイドルに合う曲を投稿する、というのは様々なアイマスイメソン系企画にありますが、この企画はボカロ、ロック、音ゲーetc…さらにはアーティストの制限もないオールジャンルの企画です。

 これまでの2回はいずれも穂乃香ちゃんで、第1回は、バレエを極めるうちに置いてきた言葉をテーマにした「ロストワードクロニカル/いとうかなこ」。第2回は、当時好きだった曲を選ぶことをファーストにし、ぴにゃこら太要素も混ぜてみた「祝福/YOASOBI」でした。

 第3回になると、ジャンルもアーティストも吟味しつつ、穂乃香ちゃんの舞台が大きく変わった2023年7月の表現を伝えられれば、と考えました。どうしても後ろ向きの曲を選んでしまいそうですが、一区切りと、前向きを大切にするテーマとして、そして、僕自身の知っている曲で、「時間旅行/ANN SALLY」を選ぶこととしました。

 ゲーム「レイトン教授」シリーズファーストシーズンの最終作「最後の時間旅行」。ネタバレになってしまうので詳細は省きますが、時間をテーマにして過去、現在、未来を描き出すストーリーは、ナゾトキ以上の感動がありました。歴代のテーマ主題歌でも、この「時間旅行」が最高なんです。

 2021年8月。東京オリンピックの開催時期に、穂乃香ちゃんのドイツへの夏休み、そして古城ライブが決まりました。当時は、第1回ドリームユニット決定戦のフリルドスクエア優勝によって、穂乃香ちゃんのイベント登場が保証された状態でのイベント登場だったので、それは僕にとっても、思わぬ夏休みになりました。

 僕は穂乃香ちゃんが登場した「アイドルプロデュース 古城に響く愛の歌」が大好きです。描き下ろしのSRカードもそうですし、デザインが、10年前の初期Rカードからの成長を彷彿とさせるもので、最後まであきらめずに穂乃香ちゃんとたどり着いたプロデューサーさんにとっては感慨深いものになったかと思います。

左:2011年11月 右:2021年8月

  そして、もうひとつ。穂乃香ちゃんが自ら「やめた」と言ったほどの、だけど人生を語る上で忘れられない「バレエ」との再会がありました。直接的な描写はありませんが、「純粋に踊ることを楽しんでいた穂乃香ちゃん」「いくつもの賞を取ったけど、楽しめなくなった穂乃香ちゃん」それぞれと再会したのです。

 その子たちと穂乃香ちゃんは直接会話したわけではないですが、穂乃香ちゃんの目にはしっかり見えていて、それでいて、目をそらすことはありませんでした。

 …泣くのはおやめ、過去の私。素敵な人が、必ず迎えにくるから

ありがとう、過去の自分。私に、バレエをくれて

  心に響く穂乃香ちゃんの言葉は多くありますが、モバマス最後の1年と少しで、最高の言葉に出会うことが出来ました。他の誰かにかける言葉ではなく、楽しめなくなっていた過去の自分にかけた、言葉でした。

 生放送でもパーソナリティさんのコメントにあった「穂乃香ちゃんの強さ」ですが、これは本当に、僕はひとつも手を貸していることはなく、ただ、「強さ」を信じ、穂乃香ちゃん自身のために、楽しんでもらうために、強さを表現している気がします。

 穂乃香ちゃんをプロデュースするうえで僕が特に気を付けていることがあって、それは、過去のバレエダンサー時代に、おそらく、芸術監督や審査員、観客が上手に仲良く出来なかったであろう穂乃香ちゃんの「強さ」を、僕はただ、観察することにしています。

 強さ、といいましたが、正しくは「強弱」になると思います。穂乃香ちゃんは、これまでの経験で努力し続けることへの耐性は手に入れているけれど、良い意味で、「次のレベルまでの経験値」がどの分野でも多すぎるのです。RPGゲームだったら、たとえ攻略サイトを見てでも効率を求めたり、バズるような演出を求めたくなるのですが、そこを求めてしまい、押し付けてしまったのが、バレエダンサー時代で関わってきた人々だったのかもしれません(指導者は、穂乃香ちゃんからの言葉を察するに、よき理解者だったかと思います)。

 弱さを楽しむ、という表現はヘンなので、穂乃香ちゃんの強弱を認め、愛してあげることが、プロデュースする上で大切なのだと思います。

 僕自身も、穂乃香ちゃんだけのプロデュース、という強弱のままでは、まだ見ぬ楽しみは見えてこないので、少しずつ、セカイを広げていければという、時間旅行でした。


 ここまで読んでいただいたみなさん、ありがとうございました。みなさんが楽しめるものを、気軽に楽しめますように。


 

 

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