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10年目にして担当アイドルが初めて涙を流す、という話【ばんます 後日談】

 涙というのは、動物でも流すものですが、「涙を流す」表現はヒトだからこそ出来るものだと思います。一方で、かつてはヒトならざる「宇宙人」だったり、踊りだけですべてを表現しようとした綾瀬穂乃香ちゃんは、涙を流すのかどうか。

 気になりませんか。
 穂乃香ちゃんが「涙を流す」表現をするのかを。
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 BUMP OF CHICKENの楽曲からアイドルのイメージソングを選ぶ「ばんます」。別の企画の1番目で「オンリーロンリーグローリー」を選んでいただいたのが記憶に新しいですが、個人的にも、天体観測、車輪の歌、sailing day etc…ボーナストラックのO・TO・GA・ME はーと(導入の前も含む)まで、まさに青春を感じさせるアーティストです。

 そんな中、せっかくだからいつも表現しないテーマで表現を、ということで選んだのが「涙のふるさと」でした。このタイトルだけだと大沼くるみちゃんがふさわしいような印象ですが、もちろん対象アイドルは綾瀬穂乃香ちゃんです。

 デレマスアイドルは、涙を流します。かつての地下ライブ会場で不安から流れる涙、ユニット仲間への申し訳なさで流れる涙などなど。穂乃香ちゃんは鋼のメンタルというイメージがあるので、そうした場面では涙を流さないものです。

 しかし。

 

 アイドルプロデュース「古城に響く愛の歌」で、穂乃香ちゃんは、同じライブメンバーだった佐久間まゆちゃんの歌に涙を流しました。激しく切ない想いに触れて、涙を流す。そこに悔しさとか、不安とか、何があるかは置いておいて、拭かないほどに、穂乃香ちゃんは涙を流しました。

 涙を流すことは恥ずかしいことだと、情けないことだと、いくらバレエの世界で冷たい、痛いものに触れたとしても、かつての穂乃香ちゃんなら忘れていた「涙を流す」表現。しかし、あの場所にいた穂乃香ちゃんは言葉でも、踊りでも表現できないから、「涙を流す」ことで表現したのです。

 なんだか、ホッとしますよね。10年の歴史で初めて、穂乃香ちゃんの涙のふるさとがあることを、穂乃香ちゃん自身から教えてもらったのは。

 しかもその涙が、きれいなんです。拭くことも忘れるほど、激しく切ない想いを受け止める、穂乃香ちゃんの涙が。


 ここまで読んでいただいたみなさん、ありがとうございました。みなさんが楽しめるものを、気軽に楽しめますように。

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