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ニュース映画で現代社会を勉強しましょう

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各自治体が戦後の復興の記録のために、昭和2,30年代に盛んに製作したニュース映画である「政策ニュース映画」を教材に、現代社会、特に高度成長期前後の社会変化を学びます。殆ど知られて…
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#今週の映画ニュース

ニコヨン(#14 ニュース映画で現代社会を勉強しましょう)

ニコヨン労務者と女性終戦直後は失業問題がきわめて深刻でした。 昭和20(1945)年11月の復員及び失業者数の推計は1,342万人で、これは、全労働力の30~40%に当たる人数であった。 そうした失業者に対する政策の一つが、この失対事業ですが、実態は若干複雑です。戦後、引き揚げてきた男性が復職することで、戦時中から働いていた女性が職を失うケースや、いわゆる戦争未亡人、さらに何らかの理由で正規雇用に就けなかった人々が、主に失対事業に従事しすることになります。 こうした理由で

地域の記録(#15 ニュース映画で現代社会を勉強しましょう)

政策ニュース映画から見る地域の記録川崎の中原失対事業はかなり広範囲に作業を行ったようで、先ほどの映像が、中原区のどこの場所かは正確にはわかりません。住宅街のようです。 昭和28年6月18日「蚊やハエのいない町に」という映像があり、そこにも同じような街並みが映っています。今井南町という武蔵小杉近辺の地域です。 政策ニュース映画の場合、特定の場所が撮影地としてしばしば取り上げられるという傾向があります。大師周辺や市役所近辺は、川崎市政ニュース映画の撮影の定番だったので、中原に関