二次創作。悟りの境地。

「二次創作なんだからもう勝手にしてくれ」
こういう諦めの境地に至った時こそ愛が試される瞬間だと思う。
それを前進と捉えるか、諦観と捉えるかは人それぞれだけれど。

私は一時期心の底から憎んでいた王手BLカプをどうにか頭の中から退ける最高の方法を二年間界隈を推してきてようやく思いついちゃったんです。
それは、ズバリ「支部で勝手に踊り狂うこと!!!!」
……普通に寂しいですよね。私も思いました。同志の方と交流したいのに!!!!
私は悲しいかな己の絵に対して全くの自信を持っていないし、プロの絵を描くことを内心諦めてさえいます。でもね、人は描き続けていれば絶対に成長する。去年の絵と今の絵を比較してみればきっと分かるはずです。
私は自分が満足するなら10年かかろうと、20年、それ以上かかろうと、推しのために本気になれる自信だけはあります。だから、時間がかかるのはきっと悪いことじゃない。その時に旬の推しを可愛がれないのは大変歯痒いものではありますが……
でも、嫌いになったり推すのが辛くなったりするよりは遥かに良いと思います。熱狂的に愛した子の事を「顔を見るのも辛い」と思うなんて誰だって嫌じゃないですか。
ファンのコメントをあまり見ないこと、治安が悪そうな界隈だったらあんまり入り込みすぎないこと、界隈にだって天界があればアングラだってあります。自分自身の心をアングラに染めてしまわないようにしましょう。
さて、閑話休題。
推しを嫌いにならないための努力の方法になってしまいましたね。ある意味本題に近しいポイントではあるかもしれませんが。
マジでクソむかついている渦中の時に書いたぷらいべったーでの苛立ちの言葉、今の自分が読み返してみると「荒んどるなーw」って乾いた笑いが込み上げました。でもそれだけの怒りを感じていながら界隈を推し続けていられるのは、前界隈での失敗を活かしたという面も確かにありました。
言葉が汚すぎるので中略いたしますが、
「推してる時点で本当にゲーム本編ちゃんとやってるのか心配なるわ」
「何をどう思ってどういった心境でその二人を推そうと思ったんだ?」
「顔が良いだけで別に数回くらいしか会話を交わしていない二人を……え、あほらしい」
「その二人、該当の章が終わってからは一切の接点も言及もないんだけど大丈夫?」
「お前ら最初から主人公のこと眼中になければその子と主人公の関係性とか最初から歯牙にもかけていない事実がよぅく分かった」
「お願いだから他所でやってくんない?お前らのせいで推しが穢れたら最悪なんだけど」
当時の私がガチで吐いた暴言です。
もうここまでくれば反社を疑われても仕方ありません。治安が悪すぎます。
そんな感じで、母数が少ない推しカプは「前例がないから次にハマった人がどういうイメージでその二人を描写すればいいのか分からない」わけです。思ったことをありのまま描ければ楽なのかもしれませんが、意外としっくりこないんですよね。マイナーカプがマイナーであり続ける理由のほとんどは「最高の組み合わせだけど描き方が分からない」なんじゃないかと。Twitter検索したらワードくらいは呟いてる人いると思いますよ。この二人好き!あんまり見かけないよね……みたいな感じでね。
そこで冒頭の続きに参るわけですが、
「もう好きにしろ……私は知らんから勝手に暴れ回っとけ。もう知らん。私の視界から消えてくれればもうなんでもいい」
こういった悟りの境地に至ります。
じつは、リバや擬人化にあまり抵抗がないので、言ってしまえば投稿主自身が地雷の少ない人間ですので参考にならない部分がたくさんあると思います。その、地雷の少ない人間が前述の台詞をまんまぶちかますって相当の怒りがないと無理だなと我ながら思っていますので……
でもまあそれだけね。それだけ、もしかしたら私も他界隈でキャーキャー黄色い声を上げているかもしれませんのでね。キンキンと耳障りに感じていたカプが、たまたま私にとって少し苦手に感じる組み合わせに過ぎなかったのかもしれません。
そして裏切ってしまうようでさらに申し訳ありませんが、私は腐女子ではないので尚さらブチ切れる始末となったわけですね。
(好きカプはあるのですが、少年×お兄さんの少し男性向けノリなショタ萌えジャンルの方が好きなので腐ってるとは言いづらいです。要するに畑が違いすぎます)
むしろ、絶対に仲良くなれない生き物とすら感じていますので、そこはもう自分のことをチンパンジーと思い込むことで事なきを得るしかありません。
男女カプの民と腐の界隈の方々が仲良くなるの自体そもそも無理という話になるかもしれませんが、如何せん私の地雷が少ないので何が己の癪に障ったのかとかを己自身で分析しなければならないわけです。その過程で支部の実地調査は地獄を極めました。そんな豊かな画力と文章力を棒に振るような真似をしてまで顔カプが愛しいか? とね。
でも憎き王手を眺めていて最も悔しいと感じる瞬間が「構図や描写がすごく参考になる」「こういう発想のパロディなんて普通に生きてたら思いつかない」という時です。
BLに苦手意識がないからこそ「うわーこういう構図になるんだすげえ勉強になる」「男同士のピー描写の教材になるな」などと我ながら頭のおかしい学び方をしているんですね。日本の教育……()
憎しみから教育の話にもなってカオスな記事となりましたが、じつは触発された記事が数年前のものに存在します。数年前の記事と意見が合致するということはつまり、界隈の実状が昔も今も変わってないんだな……ということでもあるわけで(白目)
でも、ファンが嫌になったからとか、界隈が嫌になったからとかいう理由で好きな絵師が界隈を辞められてしまうのは悲しい。人は必ず波があるのだから余程の覚悟がないと一つのジャンルに永住するのは難しい。でもその移住の時期を早めてしまう何かがあるのだとしたら……私は少しでもそういったケースで神絵が見られなくなる悲劇をなくしたいです。
そして自分も、心血を注いだジャンルのことを簡単に手放したくない。たとえ主軸の界隈でなくなったとしても、何かしらの形で傍に置いておきたい。
「気にしてしまう」のは当たり前です。
それだけ世の中の流れをよく観察できているという証左でもあります。でも呑み込まれてしまわないように、とも思うんです。
好きを好きで居続けるために多少のギャル精神と図太い神経は必須です。
でないと評価を気にしてすぐ発信することを辞めてしまうかもしれないし、見る人も後悔する。「もっと応援すればよかった」って。気になるなら絵垢にするとか、マシュマロを置かないとか、支部や他のイラストサイトにも上げてみるとか、悲しいかな発信側にもちょびっとの工夫が必要になってくるかも。
特に最近はTwitterの流れがあまり良くない方向へ進んでしまっているので、駆け出しの絵師さんが伸びるのがさらに難しくなっていってる状況です。(つよつよ絵師タグのプロ汚染を見てきた身としては沁みて感じます)
どうしても恥ずかしいなら鍵のROMでもいいから、いいねだけでも始めてほしいなって。
私も私でデッサンを去年から始めました。ゼロからやり直して、基礎を見直して、自分の絵のどういう点が問題なのかをチェックして本当にゼロからのスタートです。
一冊のちょっと大きめのノートにザカザカやって、毎日それを繰り返し。小説だったら、本屋でリサーチして自分の好きなジャンルの本があるならそれを読んでインスピレーションを得る、いっそ思い切り旅をしてみる、とかね。
学業とバイトを梯子しながら二次創作は本当にキツいですが、思い出したらやってみる、というだけでもだいぶ変わりました。
外部のシャットダウン、本当に必要な情報以外は全部耳を塞ぐ、メンタルリスカめいた真似は誰も得しないから絶対にやらない。
辛い時に動けないのは当然のこと。自ジャンルや二次創作を好きでいたいなら、己自身が東雲絵名にならないことです。

長くなってしまいましたね。
この記事を書くに至ったきっかけをくれた先駆者様には頭が上がらない思いです。
そして何かしらの偶然でこんな怪しげな記事を読んでくれた人もいましたら、感謝の限りでございます。


私から、ありとあらゆるジャンルで暮らす皆様へ愛をこめて。

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