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読書感想文『アフターコロナのマーケティング戦略 最重要ポイント40 』



僕はKindleで発売されている場合は余程ページ数が多い本でない限りKindleで買います。(最近Paperwhiteからoasisに変えました。最高です。)
自分の中で作品を仮に5段階で評価するなら、5を付ける本はKindleで読んだのだけれども、紙の本も買う本に出会ったとき。
評価4は他人に薦めれる本であるかどうか。途中で読むのやめなければ評価3です。

今回は紙の本も買いましたので5ですね。(配信日に読んで取っておきたいなと思い紙の本も買って会社行ったら献本でもいただて届いてたので3冊持っていることになります笑。ありがとうございます。)

著者はマーケティングに関わる人で有れば知らない人はいない(であろう)足立さんと西口さんの共著。

この本を簡単に言うと、世の中で言われてる事を鵜呑みにせずに立ち止まり、それは本当か?と自分の頭で考えることが大切だよ。と言うのをマーケティングという仕事を通して具体的に事例を交えながら書かれており、終始一貫して「自分で考える」事の大切さ。がイシューであるのではないかな?と言うのが私の解釈です。

誰向けかな?と考えたときは、マーケティングとは〜と言うレベルの方から会社の中でマーケティングを統括しているCMOのような方でも十分気づきがあると思いますし、マーケティング出自ではない経営者の方に読んで欲しいなぁ。と思います。

自分の中の知識や経験の違いで解釈や意味の捉え方が異なるんだろうなぁというジワジワ効いてくるような内容であると思います。
何故かと言うと教科書的な本ももちろん大切なのですが、時代の転換点で何をどう考えるか?という事がアカデミックではなく実務家のお二人が語っているのがその理由です。

お二人の僕が印象的なものとしてまず足立さんはマクドナルドで矢継ぎ早に話題を作って行った事が凄い事ではなく、それはそれで凄いのですけどそれは表層的な話でしょう。僕の記憶が正しければ足立さんが入った当時はマクドナルドは鶏肉問題が一段落し店舗リストラも終わってさぁこれからV字回復だ!と言うタイミングだったと思います。本質は生活者にとっては「マクドナルド=不健康」というパーセプションから「美味しい」というパーセプションに変化させた事だと思っています。もちろん高価な食材を使った食べ物に比べたら健康ではないかもしれませんが、美味しいという便益をしっかりと伝える商品開発とコミュニケーションで「不健康」を忘れさせた事は凄いな。と思ってました。外食にとってキャラクターとのコラボや面白いキャンペーンなどは目を向けさせる事でしか無く、本当に大切なのは美味しい商品を作ってそれを美味しいと生活者に認識させてもう一回来よう。と思わせる事です。美味しくなければ1回きりで逃げてしまうのでいつまでたっても新規のお客様を取り続けなくてはいけないというのはマーケティングコストいくらあっても足りません。特に外食の場合は何か食べようかなと思った時に5本の指に入っておかないと忘れられしまいます。

西口さんはスマニューでの超右肩上がりのユーザー獲得をTVCMをかなり精緻に使って増やし続けたことかなと思っています。別の素晴らしい本で紹介されている9セグの考え方を当時のスマニューのCMに当てはめて考えると、なるほどーだからあのクリエイティブなのかな?と意図を想像しながら考えると面白いです。テレビCMは短い尺の中で表現し生活者に行動してもらう必要があるので誰を起用するか、どう言う内容にするか、どう言った音楽、ジングル......などなどにするかなどかなり細かくクリエイティブを設計してたのではないかな?と想像します。またアプリなのでテレビCMを放映した後すぐにアプリの起動やインストールされているかはデータで見る事ができるので、これも想像ですが線引き表見てその後の結果を相当細かく見てたのでは無いかな?と。(全然違ってたらすみません。)

話を戻して「自分で考える事」というのは僕も仕事で大切な事の一つだと考えていて、常に「疑う事」を大切にしています。会議で誰かが言ったこと、メディアで言われてる事、それは本当なのか?といつも思う事です。ファクトから語られてない事、根拠のない事。など世の中は思いつきが溢れています。その思いつきに振り回されていては重要な意思判断や意思決定を誤ってしまいます。仕事ができる出来ない。結果を出せるだせないの境界線は考えることを他人に依存するかどうかが一つの事だというのは結構当たってるのではないかな?と思ってます。

最後にこの40のポイントのうち、これは足立さん、これは西口さん。と読んでると誰が主張してるかも想像できるのも面白いですね。


おすすめです。





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