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近自然森づくりでやってはいけない4つのこと

※ 2020/12/20 excite blog より転載

少し早いですが、本年最後の投稿になります。

普通ではない1年。わけのわからないままに、あっという間に通り過ぎてしまいました。こういうときだからこそ、もう一度足元を見つめ直してみたいと思います。

松浦静山の名言「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を、近自然森づくりで考えたらどうなるかを、メモとしてまとめてみました。

皆様、どうぞ良い年をお迎えください。


近自然森づくりで やってはいけない 4つのこと

1.登る山を決めずにルートの議論をする

どうして良いかわからないのは、何を目指すのかを決めていないからだ。山頂の見えない議論は往々にして水掛け論(徒労)に終わる。山頂にたどり着いた時、私達のポーラスター(北極星=幸せ)が見えるのかを、登る前にあるいは登っている途中に問うてみよう。もしかすると、登る山すら間違えているかもしれない。

2.がむしゃらに働く

林業では勤勉が善とは限らない。手をかけてから収穫できるまでに数十年以上の年月を必要とするので、そのときにはマーケットは変わっている可能性が高い。投入コストが回収できなくて困るのは、後の世代だ。無駄と余裕を区別し、自然がやってくれることは自然に任せよう。ひとつひとつの作業に「なぜ?」を考えること。

3.一発当てようと考える

林業で大儲けすることは諦めよう。でも、細く長く続けていくことならできる。そのためには、入口と出口双方の手札をたくさん持つこと。そうすると自ずと多様な森づくりを目指すようになり、環境貢献にもなるのでさらに手札が増える。環境と経営の両立とは例えばそういうこと。

4.手っ取り早く/一人でやろうとする

新しいことをしようとすると、かならず反発や足を引っ張る人が出てくる。そうなると手っ取り早く成果を出そうとしがちだが、森づくりに必要なのは勤勉さや魔法の薬ではなくて忍耐だ。まずやらなければならないのは、対立思考の人と戦うことではなく、身近に仲間を見つけること。それが継続につながる。

これらの4つのことをやめると、大金持ちにはなれないけれど、学びが続くとても楽しい日々が待っている。

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