【公認会計士試験】答練で確認したい3つのライン
こんにちは、山藤あるとです。
今回は、公認会計士試験が求めている合格レベルから、日頃の勉強でどれくらいの成績を目指したいか、についてのお話です。
・時間も限られている中、最低限どれくらい復習が必要なのか分からない人
・合格するにはどれくらいの成績をとる必要があるのか知りたい人
など、多くの受験生に最後まで読んでもらえたらうれしいです。
合格に必要な水準
公表されている合格ライン
公認会計士試験は、大きく分けて短答式試験と論文式試験に分かれます.
短答式試験に合格すれば、論文式試験を受験できる、という仕組みです。
私が受験していた頃は、短答式試験は年1回でしたが、近年は年2回実施されています。
それぞれの試験の合格ラインは、公認会計士・監査審査会のホームページで公表されています。
短答式試験の場合、
論文式試験の場合、
とされており、短答式は得点比率70%、論文式は52%が合格ラインとされています。
また、いずれも得点比率40%未満の科目がある場合等には、不合格となることもあります。(いわゆる、足切り)
これまでの公認会計士試験の合格者の概要によると、論文式試験の場合、「得点比率52%(偏差値による)」とかっこ書きが追加されていますので、偏差値で評価されていると考えてよいと思われます。
合格ラインに必要な成績
では、合格するためには、どれくらいの点数を目指せばよいのでしょうか。
短答式試験については、得点比率70%とはっきりしていますので、短答式の答練は7割以上正解できるようになるまでやる必要があります。
論文式試験は、偏差値によるようですので、受験生の中の相対的な位置づけから点数を割り出す必要が出てきます。
少し調べたところ、偏差値55で上位31%になるらしいです。偏差値52であれば上位40%を切るくらいでしょうか。(なんとなくですが)
論文式受験者数に占める論文式合格者の比率も大体30%後半くらいですので、そのあたりが目安かと思います。
すなわち、論文受験者の中で上位40%には入れるような点数を目指す必要があることになります。
答練で確認したい3つのライン
答練の成績表で確認したいこと
上位○%以内に入れるように、という相対的な目標とならざるを得ないため、では何点取れればよいのか、ということも各試験ごとそれぞれの中でしか判断できないものです。
受けてみなければ分からないものをどうやって考えればいいのか、ということになりますが、本試験を模して実施される専門学校の答練を使わない手はありません。
答練ごとに成績表が公表されます。受験者数や平均点、得点の分布、成績優秀者の名前など、いろんな情報が分かるようになっているものです。
これを見れば、何点取っていれば上位○%に入れたな、とか分かりますので、復習する際の目標点の参考になります。
守りのライン
1つ目のラインは足切りの仕組みから最低限確保したいラインを考えます。
公認会計士試験では、総合での合格ラインの他に、科目別で得点比率40%未満の科目があればそれだけで不合格となる場合があります。
どれだけ総合成績が良くても不合格となる可能性があるため、全ての科目で足切りに引っかからない成績は必ず取る必要があります。
したがって、勉強していくうえで優先的に対応したいのは、とにかく成績が著しく悪い科目、論点を作らないことです。
そこで、平均点が得点比率50%だと考え、得点比率40%よりある程度の余裕分を見込んだところで平均点を最初のラインとすることをオススメします。
答練を受けるときは少なくとも平均点は取る、平均点を取れなければ少なくとも当初の平均点を取れるようになるくらいまでは復習する、というのは、どの科目、どの論点でも達成したい最低限のラインです。
最低限のラインと言いながら、実はかなり大変なラインだと思っています。
平均点くらいならなんとかなるだろうと思えるかもしれませんが、それをどの科目、どの論点でも、となると大変です。
厳密に言えば、論文式の足切りの水準で考えると、短答合格者の平均点、で考える必要があるといえます。
ただ、短答式試験前の答練ではその水準は分かりませんし、短答式試験前でも短答式試験後でも少なくとも平均点を取る、というラインにしておけば、自然と要求水準がステップアップできる設定でもあります。
目指すライン
最低限のラインは、足切りラインから考えました。
同じように、目指すラインは合格ラインから考えます。
得点比率52%(偏差値による)で合格なのですから、上記の通り概ね上位40%以内に入れば合格のようです。
こちらもある程度の余裕分を踏まえ、各答練では上位30%以内に入ることを目指したいところです。
平均点と比べるとグッと難易度が上がるため、答練を受ける際に必ずしも達成できるとは限らないでしょう。
どちらかというと、復習時の目標ラインとして考えることが多いかと思います。
このラインでも厳密に言えば、短答合格者の中の上位40%とかに入る必要があるといえますが、最低限のラインと同様、短答式試験後も上位30%以内を目指すことで自然と要求水準のステップアップになります。
本試験で出た時には合格できるような成績が取れるようになっていればいいわけですから、本試験までにはなんとか辿り着く必要がある水準です。
攻めのライン
短答式試験合格レベルの人は、成績優秀者として名前を載せることを目指しましょう。
(名前を載せたくない人はその旨を専門学校に伝えれば、ちゃんと名前は隠してくれます。)
特に基礎期の答練では毎回目指したいところです。
しかし、復習の時にまで目指すべきものかといえば、そこは慎重になる必要があります。
他に目指すラインに達していない科目や論点があれば、そちらを優先して勉強する必要があるので、時間配分も意識したいところです。
良い成績を取ることはモチベーションにはなりますが、あまりこだわりすぎず、一喜一憂しないようにしましょう。
守りのライン、目指すラインに達していない分野があるにもかかわらず攻めのラインを求めすぎると、足元をすくわれます。
全体を見渡した上で、この論点に関しては今自分はどのラインを考えるべき位置にいるのか、をしっかり確認していきましょう。
そのためにも、答練をきちんと受け続けることが大事になってきます。
まとめ
・合格ラインは公表されている
短答式は得点比率70%、論文式は得点比率52%(偏差値による)が目安
ただし、足切りもある
・守りのラインは最低限確保すべき
足切りにならない水準として、どの科目どの論点でも平均点を目指す
少なくとも答練実施時の平均点は取れるように復習する
・目指すラインは復習で目指す
合格ラインに入れる水準として、どの科目度の論点も上位30%を目指す
できるだけ答練実施時の上位30%に入れる点数を取れるように復習する
・攻めのラインは攻めすぎに注意
成績優秀者として名前を載せることはモチベーションアップにはなる
他に目指すライン等に届いていない部分があればそれを改善することを優先すべき
どの科目どの論点でも、というのが大事です。
また、自分が復習してできるようになるということは、周りもそうやってできるようになっている可能性もあるということです。
それを踏まえての余裕を持ったライン設定にしていますし、成績表から容易に入手できる情報で判断できる内容で考えたものです。
相対評価にならざるを得ない以上、答練を受け続けるということが非常に大事です。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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