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鼻をレーザーで切り刻まれるかもしれない話

なんか最近、鼻がずっと詰まってて、病院いったら、「これはもう治らないからレーザーで切ったほうがいいかもよ」と言われ、とりあえず「一週間悩ませてください」と言って帰った。薬すらもらえなかった。

もちろん、鼻を切るっていっても、鼻の穴の奥底にある炎症を起こしている深淵なる部分を切るのであり、わたしの鼻の先端をスパっと切るわけではない。

鈍器を持った女の子に襲われた話

今朝、バットを持った女の子に襲われた。女の子は殴りかかってきた。
わたしはボクシングジムでの経験を生かし、とっさに相手の腕を掴み、相手をとり押さえた。

「いきなり何しやがるんだ!」と思って、相手の顔を見たら、結構かわいかったので、わたしは「君、かわいいね」と相手の顔を褒めた。
すると、女の子は「アタシ、今までそんなこと言われたことがないよ!」と叫ぶと、バットを捨て、わたしを抱きしめてきた。

最初はちょっと嬉しかった抱きしめだが、だんだん強くなっていき、やがて息苦しくなり、「あ、これ、このまま死ぬかもしれない」と思って、目が覚めた。
夢だった。

最近、こんな朝が続いている。
女の子に襲われる夢をみているという意味ではなく、息苦しくて目が覚める朝が続いているという意味である。
このままだと、現実で女の子が襲いかってきても、抱きしめ返すことはできなくなってしまうかもしれない。
だから、きっと、わたしは、レーザーで、鼻を、切ることになる。

カメのこうらを手に入れた話

医者に鼻をレーザーで切り裂いたほうがいいと言われた後、わたしは憂鬱な気持ちになっていた。
いったい、どんな悪行をしたら、人は鼻の奥をレーザーで焼き切られてしまうのだろうか。
わたしがそんな悪いことをしたのか、したのかもしれない。

わたしの目の前にはマスクをした医者がいて、その手にはレーザー銃が握られている。そして、その銃口はわたしの鼻に向けられている。
近い未来、それは発射され、わたしの鼻を焼き切るだろう。

待つべく未来がある。決められた未来へと至った己の悪行を呪うしかない。
落胆しながら歩いていると、ゲームをモチーフとしたグッズを扱うショップがあって、そこで色々あって緑のカメのこうらを手に入れて、ほぼ日手帳に貼った。

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どうだろう。かわいくないか?
でも、「どうですか、かわいくないですか?」と見せる相手がわたしにはいない。
それに、わたしは近いうち鼻をレーザーで切ることになる。

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