誕生日の思い出

誕生日といえば、8歳になる誕生日に人生で初めて縫うほどの怪我をしました。ブランコの柵の上を歩いていたら、足を滑らせて顎を4針縫いました。誕生日に!!生まれて初めて「縫う」という経験をして、麻酔が痛いということを知りました。その半年後にも別件で足を縫ったのですが(また??)、「麻酔、痛いの知ってるんで!やめてください!!」みたいなことを泣きながら言って、お医者さんに「麻酔しないと、もっと痛いよ?」とド正論を言われました。しかも、私がうるさく主張しまくったせいか、麻酔が弱くて縫うときちょっと痛かった記憶があります。大人しくしておけばよかったのに…。
話が逸れましたが、その8歳の誕生日は、ケーキだけでなく夕ご飯も自分が食べたいものを指定していました。多分、ご飯まで事前に決めていたのは初めてだったと思います。ナスの挽き肉とトマトのスパゲッティー(ミートソースみたいな感じ)と、抹茶のシフォンケーキ(多分)だったはずです。怪我をしつつも、ちゃっかり好物を食べた記憶があります。痛くなかったのかな…麻酔が効いてたから大丈夫だったのかな…その辺の記憶は曖昧です。今考えると、自分の好きなものを明確に把握して言語化していた私、すごいなあと思います。「ミートソース!」とかではなく、「挽き肉とナスのトマトスパゲッティー」という、超具体的なところがすごい。あと、そのとき母が作ってくれた抹茶シフォンケーキには甘納豆の代わりに黒豆が入っていて、若干しょうゆの風味が残っていました。母が「甘納豆と黒豆は似て非なるものだね…」と言っていて、「似て非なるもの」という言葉を覚えました。大怪我をしたことも、なんてことない日常の話も、こんなに詳細に覚えているのは、やっぱり誕生日という特別な日の出来事だからだと思います。誕生日の思い出って誕生日のたびに思い出すので、これからの誕生日も幸せだと嬉しいし、少なくとも思い出すのも辛いような出来事が起こらないといいなと思います。 

おしまい

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