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5月24日日経平均振り返り🦉

 エヌビディア株の究極一人勝ちの様相であったニューヨーク市場を受けた東京は極めて不安定な出だしとなった。主要半導体株は東京エレクトロン、アドバンテストなどを中心に大幅マイナスでスタートして日経平均株価を押し下げた。9時15分頃からバリュー株の一角三菱UFJ・FGや三井住友フィナンシャルグループに手応えのある買いが入り、TOPIX東証株価指数を押し上げた。日経平均も徐々に値を戻し始め、10時頃には38,700円台を回復した。主力半導体も下げ止まる展開となった。
 また、ニューヨーク市場の寄り付き後発表されたPMIが強い内容であったことでアメリカの長期金利は上昇し、これが日本の長期金利にも波及される波及することが懸念されたが、午前中は10年国債利回りは1.0%を下回る推移となり前場開始から金利敏感セクターが売り込まれることはも回避された。ただ後場1時過ぎに10年債利回りも1%を超えたことからこのセクターもやや値を下げた。
 主力半導体株も、終始堅調であった日本のNVDA銘柄ディスコなど引けにかけてやや売られた。

Figure 1 ナスダックのヒートマップ

(日経)NVDA1人勝ちの異様なヒートマップ

Figure 2 東京市場3指数の動き

9時台前半にTOPIXが持ち堪え、日経平均指数を牽引する形で値を戻したことがわかる。

Figure 3 三菱UFJフィナンシャルグループ株価の推移
      (ローソク足の太さは出来高を示す)

象徴するのがこの銀行株の動き、9時過ぎに強烈な現物の買いが入り
TOPIX中心に指数の反転を牽引したとみられる

Figure 4 主力半導体株と日経平均の動き
(グラフ上方から、ディスコ、東京エレクトロン、アドバンテスト、レーザーテック)

本日、主力半導体株は終日日経平均の押し下げ要因となった。
10時以降下げ止まったが、後場引けにかけては4銘柄とも軟調な展開となった。
このグラフを見るとディスコが現在最もNVDAの勢いを反映する銘柄と考えられる。

Figure  5 注目された日本長期金利の動き
       (10年国債利回り)

昨日ニューヨーク時間の先物は、米国PMIの発表を受け10年国債利回り先物は1%大きく上回ったが、東京市場では官房長官の懸念するとの発言もあり1%下回って午前中は推移した。全国のCPIが予想の上昇率にとどまったことも低下した要因である。しかし午後になると10年債利回りは再び1%を超えて神経質に変動した。

Figure 6 金利敏感セクター株価の推移
上の方からTOPIX17業種の電力ガス、運輸、建設、不動産セクター

午前中は長期金利が安定していることから金利敏感セクターは特に電力セクターを中心に堅調に推移した。後場からは10年国債利回りが1%を超えて変動したため上値を抑えられた。確かに約十数年ぶりに「金利のある世界」に戻ったのである。

(黄虎)


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