体験コワーケーション(後編)。
こんにちは!エールラボえひめのディレクター、泉谷昇です。
前号に引き続き、岡山県津山市で行われたコワーケーションプログラムに参加し、産業用ロボットを手掛けるIKOMAロボテック社の課題解決に取り組んだ3泊4日の後編です。
前編はこちら
https://yell-lab.ehime.jp/news/2515.php
現在の「オープンラボ」を刷新しようとアイデアを交わす中で、会社からラボ長に任命され、私たちと一緒に考えることになったトドさんから「“いづれ工場をショールーム化したい”と社長が言っていた。」という言葉が出ました。
また、新しいロボットや新しい価値を創出している従業員は忙しい毎日でした。
そんな中、未来を担う子ども達がターゲットとなる「オープンラボ」の意義や位置付けを考え直すと「わくわくする場所でないといけない!」が総意でした。
ココでの検討ポイントは、課題の深掘りはガンガンできたのですが、課題を細分化や深層化しても、必ずしも解決できるとは限らず、できることには限りがあることでした。
そこで、本質はどこか?に絞ると、細分化や深層化を経て「わくわくが足りないから、わくわくを創出する。」という極めてシンプル、かつ骨太な結論に到達しました。
コンセプトが決まり、次は新生オープンラボを「どうしたら持続&継続できるか?」です。
ココでの検討ポイントは「新しく考えるが、ゼロから考えないこと。」でした。
既存の取り組みをブラッシュアップする方が、リソースの活用からも相性がよく、検討すると、7月に「つやまエリアオープンファクトリー」という会社見学・体験会が今年も予定され、IKOMAロボテック社も参加しているではありませんか!
従来の工場見学にプラス@で、新生オープンラボが始まるPR機会にすれば負担は大きくありません。そして「オープンラボと言う名称自体が“わくわく”しない。」という指摘もあり、オープンラボ改め「わくわくラボ」へ変更、トドさんは「わくわくラボ長」となりました。
オープンファクトリーで「わくわくラボ」がPRされれば話題になるでしょう。
次は「どのように運営すればいいか?持続&継続のヒントは?」です。
子ども達相手の場合、大人からの一方的なお願いは“わくわく”しません。なので「大人の失敗談やうまく進んでいないコトなどから始める」という演出を基本としました。
例えば、IKOMAロボテック社は「除草ロボット」を開発していますが、まだ途中段階です。
そこで「除草ロボットを開発してるけどイマイチなんだよね」と、子ども達に投げると「形がカッコ悪いから鴨の形にして見た目を可愛くすればいい!」などのアイデアが出れば、実現性を問わず「わくわく」します。
持続&継続化には「時事(防災など)、記念日(敬老の日)、日常の困り事など」も取り入れ、年間計画することで、題材に困ることはありません。
「オープンラボ」改め「わくわくラボ」とし、子ども達のわくわくを育み、トドさん自身もわくわくするプログラム、という事業アイデアが完成しました。
いよいよ発表です。「誰が発表する?」となった時、私からトドさんにお願いしました。
ここまでトドさんは積極的に発言してくださり「楽しくてしょうがない!」と喜んでいたので「トドさんの言葉で伝えることが大事で、資料を追わなくても大丈夫!」と添えました。
背景には「自分(たち)ごと化」があり、私たちからの“説得”ではなく、トドさん自身が“納得”したと思ったからでした。
持ち時間の15分を超えてのトドさんのプレゼンは多くの共感を得て大成功でした。
私たちも10時間の検討で、具体的な事業アイデアまで構想できたことをチームで労いました。
色々なコワーケーションプログラムがありますが、毎回がセッション(即興的)な出会いと検討は自分自身をレベルアップさせる機会と今回も思いました。
いかがだったでしょうか?3日前にはゼロだった事業アイデアが出来上がる過程は醍醐味そのものでした。
エールラボえひめディレクター
泉谷昇
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