ディレクター泉谷コラム⑲複業のはじめ方
こんにちは、エールラボえひめの泉谷昇です。
10月も下旬ですね。私は先日、誕生日を迎えました。また一つ歳を重ねたといって特に変化はありません。誕生日は頑丈に産んでくれた両親に感謝の日ですね。
そんな今は東京の自宅に居まして、大学での授業や東京国際映画祭、大阪でのツーリズムEXPOに参加してから愛媛に帰ります。
さて、前々号のコラム「副業?複業?福業?」の反響が大きくて驚いています。
「具体的で面白かった。」「複業しているので共感できた。」「福業とは面白い表現だった。」などの感想、ありがとうございます。
その中で「複業をしたいが、どう始めればいいのか分からない。教えてほしい」という旨のコメントもありました。
前々号では「今後、複業・兼業したいと思っている人はが55.1%。複業・兼業をしたい理由として収入を上げたいが70.4%、小遣い稼ぎが48.4%、スキル向上が42.5%」と紹介しました。
そして、複業・兼業で得ている収入額は平均20万円/年、中央値が128.6万円/年でした。
今号は、私を参考に「複業の始め方のヒント」になれば幸いです。
全ての始まりは「フィルム・コミッション」でした。映画や映像作品の撮影を誘致・支援を通して、愛媛の魅力を県内外へ発信することが目的です。
しかし、ロケハン(撮影地探し)などの中で「こんな何もない所に何しに来たの?」的な指摘を訪れる各地で受けました。
私には魅力的に感じても地元の方々は見慣れているせいか、魅力と思っていませんでした。
そこで、いくら作品を通して愛媛の魅力を発信しても、愛媛人が地域の魅力を感じなければ本末転倒と思い、設立したのが“誰でも先生、誰でも生徒、どこでもキャンパス”を掲げた「いよココロザシ大学(ココ大)」です。
ココ大では個人や企業などの知識や技術、経験を授業と称して学び合うことで愛媛の魅力を体感化しています。これまでに600回以上の愛媛の魅力を学び合う授業を行い、のべ3万人以上が参加しました。
すると、今度はココ大の授業でお世話になった柑橘などの一次生産者から「規格外の果実活用策に加工品を作りたい、売りたいがどうしたらいいか?」などの相談を受けるようになり、加工品の可能性に始めたのが「愛顔の食卓(愛媛の六次産業化商品のアンテナショップ)」です。
2019年に愛顔の食卓は終了しましたが、そこで得た経験は現在、商品開発などに生かされています。
また、愛顔の食卓から発展したのが「アーバン・ハーベスト」という有休屋上の菜園化事業です。
実際に屋上でキュウリ、トマト、ナス、スイカ、大根、葉物、カボチャなど15種類以上の野菜を育てました。
この事業は、伊予銀行主催のビジネスプランでも評価されて受賞した事業でした。
ただ、その後コロナウイルスの感染拡大などの影響を受けて事業展開までは発展しませんでした。
最後は、様々なゼロイチ(何もない状態からの新規事業立案)を経験したことで、プロデューサー(第一回愛媛国際映画祭、お城下マルシェ花園など)、アドバイザー(西予市、大洲市など)、商品開発(道後JIN六媛など)、非常勤講師(東雲女子大学、愛媛大学)へ活動が広がりました。
エールラボえひめのディレクターもその一つです。
これまでの流れを整理すると、ポイントは3つあります。
1.ゼロからではなく、取り組み中の既存事業の延長で始める。
2.大きく始めず、まずは自分で対応や責任がとれる範囲から始める。
3.始めたからといって、本業に支障が出るほどの無理をしない。
「既存の延長で考える・始める」スキームを手に入れると、いつでも、何からでも始められるようになります。複業の良い点は、それぞれの事業が相乗効果を起こすことで、新しい展開を見せてくれます。
自分で責任が取れる範囲から始めるので、うまく行かなかった時は止めたらいいだけです。止めることはマイナスイメージもありますが、経験値の絶対値はプラスなので、今後に活かせばいいのです。
収入面も得られるまで成長できたら、複業の価値も一層あがるでしょう。
複業を始めたい方は、自分の可能性を整理してみてください。
エールラボえひめ・ディレクター
泉谷昇
ご不明な点やお気づきの点は、お気軽に問い合わせください。
▼ディレクターにプロジェクトのお悩みを相談しませんか?
https://yell-lab.ehime.jp/news/2053.php
▼エールラボえひめのお問い合わせはこちら
https://faq-yell-lab-ehime.dga.jp/form/inquiry.html
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?