続・打ち水機能つきエアコン

　先日、私は打ち水機能つきエアコンに困惑している旨を記事に書いた。

　一言で説明すると、エアコンの調子が悪く、風に乗って打ち水のごとく部屋中に結露した水がまき散らされるのである。

　この件について心優しいフォロワーの皆さんを甚だしく心配させてしまったこと、申し訳なく思うとともに、顛末をご報告しようと思う。

　これをどのように処理するか考えた末、ある日私は妙案を思いついた。

　傘だ。

　水には、傘。考えてみれば、当たり前のロジックである。

　なんで思いつかなかったんだろう。

　壁にピンを刺して、そこに折り畳み傘のヒモをひっかければ、うまく私の顔に打ち水されることを防げるのではないか。ついでにマットレスのカビも防げる。

　イメージ図は以下の通りだ。

　いかがだろうか。

　我ながら、すばらしい妙案と言わざるを得ない。

　私はさっそく壁にピンを刺して傘をひっかけた。すると……うまいこと水を傘が受け止めて、私の顔に降ってこないではないか。

　この際、室内なのにポツポツと傘が水を受け止める音が響いていることは気にしてはいけない。雨の音にはホワイトノイズ的な安眠効果もあると聞く。一石二鳥を地でいっている私、賢い。

　もう書くことがなくなったのでホワイトノイズに関して書いておく。

　ホワイトノイズとは、音響学や信号処理の分野で用いられる用語で、特定の周波数帯域に偏りなく、全ての周波数成分が均等に含まれたランダムな音のスペクトルを指す。言い換えれば、あらゆる周波数の音が同時に混ざり合っている状態だ。これにより、ホワイトノイズは均一な音として聞こえ、人間の耳には特に特定の音として識別されない。

　ホワイトノイズは、その均一性とランダム性からさまざまな用途に利用される。例えば、音楽制作でリバーブやエコー効果を作成するために使用されたり、環境音を遮断して集中力を高めたり、睡眠を補助するのにも使われる。すぐに聞けるホワイトノイズの例としては、放送終了したテレビチャンネルの「サーっ」という音だが、地デジになってからこの音は聞けなくなったような気もする（テレビがないのでわからないが）。

　とにかく大事なことは、睡眠時に流すことで他の雑音を吸収し、意識から無駄な雑音を消して安眠効果を得るということだ。

　ただし、傘をたたく水音がホワイトノイズほどの雑音遮断効果を持つかどうかは疑問符がつく。

　まあいいや。

　私は自らの知性に満足しつつ、安らかなる眠りを得るのだった。

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