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"syllabic I"

以前ツイートでexampleのpleが母音のないまま音節として構成されるのか?という(無知からくる)疑問を提示したのですが、いま違う調べものをしていて開いた『教壇の英文法』(宮田幸一)で syllabic "I"として紹介されていました。

特殊の音節としては、table, apple, gentleなどにおける-ble, -ple,-tleというような、いわゆる"syllabic l"を中核とする音節がありますが(後略)
(『教壇の英文法』(宮田幸一, pp537,538))

英語の音に通じている人なら当たり前のことだと思いますが、私はこの部分がまったく知識として欠けておりました。恥ずかしい限り。

手元にある『英語音声学入門』(竹林滋・斎藤弘子著、大修館書店)にも以下のような説明があります。

音節主音は母音であるのが普通だが、比較的きこえ度の小さな子音に比較的きこえ度の大きい子音が隣接し、その隣りに母音がないときには、きこえ度の大きい子音が音節主音となることがある。これを音節主音的子音(syllabic consonant)と呼ぶ。(前掲書p126)

例として、prism, button, saddleが挙げられていました。それぞれm,n,lがsyllabic consonantになっているということですね。

昨日twitterで少し話題になった、worldやgirlの発音。Mirriam Websterでは、worldは/wər(ə)ld/で、girlは\ˈgər(-ə)l\となっている。rとlの間にschwaの存在が認められることもあるというわけです。果たしてこの現象はsyllabic lと関係があるのだろうか…などと思った次第です。継続審議。


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