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対話その13|おすすめ本紹介

wish you were hereの対話、その13。
今回はもりもとくんと私のおすすめ本を一冊ずつ持ち寄って、それぞれの感想を話しました。

私からは岡真史さんとそのご両親が執筆した『新編 ぼくは12歳』、もりもとくんからは東畑開人さんの『なんでも見つかる夜に、こころだけが見つからない』を紹介しました。

『ぼくは12歳』は大学を卒業する頃に出会って繰り返し読んでいた本なのでラジオでぜひおすすめしたいと思っていたのですが、もりもとくんがおすすめしてくれた本も面白くて夢中で読んでしまいました。

本を読むことも、私にとっては「地下通路を広げる」ような作業だと思います。
会ったことも話したこともない、時には違う時代に生きていた人の言葉が、自分の心のなかにある地下通路と繋がって、その作者と同じ言語で自分の気持ちをなぞっているような気分になるときがあります。複雑な問いを前にして葛藤し、言葉にならない感情を言葉にし、なんとか答えを出そうともがく人がそこにいることにとても心が揺さぶられます。
答えそのものよりも、答えを出そうとするその営みに共感するのかもしれません。そういう奥深さのある本が私は好きです。

もりもとくんがおすすめしてくれた本を読んだあと、この本を読んでほしいなぁと思う人の顔が頭のなかに浮かびました。好きな本、誰かにおすすめしたい本が、こうして人から人の間へと旅していくのも読書の醍醐味ですね。
みなさんのおすすめの本もぜひ教えてください。

そしてもうひとつご報告です。
株式会社パパゲーノさんのラジオにもりもとくんと一緒にゲストで出させていただきました。
パパゲーノさんは、精神疾患を経験した人たちの「生きててよかった物語」をアートを通じて世の中に届ける事業をしている会社です。

元々はもりもとくんが映画『オキナワへいこう』の無料オンライン上映のクラウドファンディングに参加したのをきっかけに一人でゲスト出演する予定だったのですが、パパゲーノさんからもりもとくんに自死遺族としての話を聞きたいという提案があって私もお話しさせてもらいました。
インタビューのような形で活動の話をさせてもらうのは初めてだったので、とても新鮮で楽しい時間でした。

自殺と自死という言葉の言い換えをめぐる議論や、芸能人の自殺報道のことなど、wish you were hereのラジオで対話したことに対してやすまささんが研究者としての知見で応えてくださったのが嬉しかったです。自分が普段漠然と疑問や関心を向けていることをきちんと掬い取って研究してくれる人がいるんだなぁと知れただけで心強く感じます。

お時間があれば、こちらもぜひ聞いてみてください。

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