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在宅介護の実際④

こんにちは!長 幸美です。いかがお過ごしでしょうか?
早いもので、春のお彼岸を迎え、我が家の庭では、梅の花が終わり、沈丁花や木瓜の花が咲き誇っています。ムスカリも咲き始めました。

私は高齢の両親とともに暮らしていますが、最近は気候が良くなってきたためか・・・父の食事がすすむこと・・・糖尿病のため、薬のコントロールと食事内容を調整しつつ、体重コントロールしている状態ですので、食べてくれることは良いのですが、食べすぎが心配です・・・。
父の兄弟は、ほぼ全員が糖尿病で家族性なのかな~とも思っているのですが、私は幸いにもまだ血糖には異常がありません。

訪問診療をお願いしている先生は、糖尿のコントロールが悪いため食事療法や運動をすすめられますが、もう85歳の父にどこまで食事制限していくか・・・悩ましいところです。昨年の5月から、先生を変え、訪問診療をお願いしました。その時点までは、食べたいものをしっかり食べさせる・・・このためHbA1cが11を超えていて、薬を増やして、同時に、ごはんの量を半分にして、その分副菜を増やすこと、タンパク質はしっかりと・・・と指導され、四苦八苦・・・(笑)
さて困った・・・料理はあまり得意ではありません。しかし、そうもいっていられなくなりました。
そこから、インスタグラムを活用して毎日の食事の記録をとるようになりました。お友達が時々見てコメントくださるのが、励みにもなっているし、ちゃんと(?)作らなきゃというプレッシャーにもなっています(笑)
(たいしたものではありませんが、ご興味ある方はご覧くださいませ)

認知症は本当に厄介です。現在と過去が混在し、本人のなかで「わからない」「理解できない」ということが不安なようです。昔の記憶はしっかりと残っているので、今いる場所が「自分の家」ということがわからないようで、「我が家」ということを説明しても、とても不思議そうに首をかしげます。私たち家族に対しても「家族」という認識が持てないようで、「ばあさんがおらん」「兄貴がかえってこん」といってみたり、昔住んでいたところを探すさまを見ていると、切なくなります。
私(娘)のことはもうわかりませんし、「飯炊き婆」という認識はあるようですが・・・孫(女子)のことは「おい坊主」と呼んでいます。髪型がショートなので、まあ、男の子と思っているのでしょう。
・・・いや、男の子がほしかったのでしょうか?

私の職場の上司も社長も理解してくださって、テレワークに切り替え仕事ができるように整えてくださり、いま、「ほぼ在宅、時々出社」で仕事をさせていただいています。環境を整えてくださったおかげで、これまで以上に上司との情報交換・共有も、社員の皆さんとのコラボ案件も増えました。遠方の方との情報交換もできるようになりました。ひと昔であれば、「介護離職」にもつながっていたかもしれません。

さて、家族介護に話を戻しましょう!

家で介護をしていくことを考えたときに、私は、小規模多機能のサービスを使うことを選択しました。小規模事業所は認知症の父にとっても、家族である母にとっても、なじみの関係になるほうが良いと考えたからです。
「通い・訪問・ショートステイ」このサービスが一貫してサービスができるというのは、とても大きいと思います。これは正解だったと思います。
通いのサービスを中心にしながら、入浴介助、ショートステイも組み入れて生活のリズムを作ってくださいます。半年たって、ようやくリズムができてきました。

コロナ禍において、職員の方や利用者家族、利用者本人が感染した場合、小規模なだけに、職員さんたちのご苦労は本当に大きいと思います。
我々利用者の生活を止めることはできず、保健所や訪問看護ステーションの方、協力医療機関の先生方の支援を受けながら、父の受入れは続けてくださいました。このため、私自身、仕事をストップさせることはなく、本当にありがたいです。

昔は「認知症」という言葉はなく、少しずつ変化していくことに対し、仕方がないと受け止めていたのでしょうが、隣近所との関係も現在よりも深く、三世代同居などで家族も多く、みんなで看ていくことが当たり前だったのでしょう。けれど今は、我が家もそうですが、2人姉妹ですし、両親をどこまで見ていけるのか、心もとない思いも致します。
訪問診療をはじめとした医療者や介護保険の制度を活用し、介護事業所の方々に支えてもらいながら、日々変わっていく状況に対応しているような状況です。両親がやりたいように、生きたいようにを支えていけるようにしていきたいなあと思っています。

私は仕事柄医療職・介護職の方々とお話することが多いのですが、家族の思いを伝えることで、先生方の「地域を支える医療」に貢献できるといいなあと思っています。






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