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『エビ中 秋声と螻蛄と音楽の輝き 題して「ちゅうおん」2021』のこと。

2021年9月25日、仙台から愛車を飛ばして参加してきた。かわい子ちゃんを愛でるオタ活ではなく、音楽体験をしにいったのだ。

エビ中ほど生バンドと相性のいいアイドルは古今東西どこにもいない(BABYMETALは別)。彼女たちはアイドルというよりアーティストなのだ。以前も述べたが、『playlist』は、日本版『Random Access Memories』である。Yellow Magic Orchestra の『Solid State Survivor』、RC SUCCECIONの『シングル・マン』、井上陽水の『断絶』、宇多田ヒカルの『First Love』と比肩しうる日本音楽の金字塔、ランドマークなのだ。この説に同意してくれる人は今のところ『リアル頑張ってる途中』の中の人だけだが。

ステージに「9人」が並んだ。万感が込み上げてくる。悪性リンパ腫と殴り合いをして見事に勝利した安本彩花の姿、アットジャム2021でも確認したが、やはり目頭が熱くなった。

その後のことは、各メディアが報じている通りである。『頑張ってる途中』で涙腺が決壊し、自分の娘と同年代の新メンバーの健気かつ真摯で逞しいソロにまるで娘の成長を見る父親のような感慨に陥り、『なないろ THE FIRST TAKE Ver.』で滂沱の涙を流し、遂に生バンドで披露された『イヤフォン・ライオット』を聴きながら、ああ、エビ中のバックでドラム叩きてえな、一生の夢だな、などと流れる涙そのままにクラップを送り続けた。

暗闇と降雨の中、常備薬を無くすというハプニングにも逢い、その晩は一睡も出来なかったが、そんなことは、どーてもいいのである。ホテルで Led Zeppelin の海賊盤を聴きながら朝を迎えた。

このライブの円盤化が決まった。できることならアナログで聴きたいのたが、それは無理な相談だろう。これを読んで興味を持った方は是非手に取って頂きたい。

往復300km超の長距離ドライブをしてでも観に行った甲斐があった。未だ余韻は続いている。次のTIFとスタプラフェスは配信で、秋田分校には現地へ赴く。大学芸会には何がなんでも参加してやる。

エビ中の前途には希望しかない。

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