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『名探偵ぶたぶた』ネタバレあとがき

『名探偵ぶたぶた』のネタバレあとがきです。

 実は今回、本当のあとがきのある箇所に対して、友人からツッコミがありました。以下がその「ある箇所」です。

 ちなみに、今回はすべて以前書いたもののスピンオフになっておりますが、元の作品を読んでいなくてもまったく問題ありません。興味を持ったら、元の作品も読んでみてくださいね。

 これに「元の作品を知らない人は、読もうにも読めないのではないか」という、もっともなツッコミが……。
 言われて初めて気づきました。私も編集さんも誰も気づかなかった。それは私たちが元の作品を知っているから……。
 いや、別に読んでも読まなくてもどっちでもいいから──という気持ちがあったから、とも言えますが、この文は変ですよね。何が元になってるかを書けばよかったかな。その方が販促になった? 私、失敗した?(´;ω;`)
 今更後悔しても遅いですけど。
 もし元の作品を知らなくて、このnoteにたどりついた方はラッキー──いや、そういう人は少なそうですよね……。

 気を取り直して。とにかく『名探偵ぶたぶた』はすべて過去作のスピンオフです。それとの関連を主に書きたいと思います。今作のネタバレだけでなく、過去作のネタバレというか、ある程度の情報公開もありますので、お気をつけください。

★「悪魔の叫び声」
『編集者ぶたぶた』の「文壇カフェへようこそ」に出てくるカフェが舞台になっています。元の作品に出てきた作家・塚田瑠璃子も登場。順調にキャリアを重ねているようです。

 そして、主人公・夕海の母の「怖い話」のエピソードは、私の思い出でもあります。つまり、こういう番組を見たことがある、ということですね。私が子供の頃は、心霊系の番組が毎週のようにやっていたのですよ。
 とても印象に残っていた(怖かった)ので、それを元にしたホラー中編(未発表)を書いたこともあります。しかし元々自分のネタではないし、ということでお蔵入りしていたのですが、今回はこんな形にしてみました。

★「置き去りの子供」
『ぶたぶたのいる場所』の舞台となったグランドホテルが再登場です。

 元々グランドホテルは、井上雅彦さん編による『異形コレクション』シリーズ(光文社文庫)の一冊『夏のグランドホテル』に登場したものです。作家たちが同じ舞台でホラー短編を寄せるという企画で、いわゆる「シェアワールドもの」ですね。そこに書いた「柔らかな奇跡」も『ぶたぶたのいる場所』に収録されています。
「昔よくパーティで利用したバンケットホールでは、芝居の上演などもある」
 という記述どおり、シェイクスピアの『オセロー』が上演される物語です。
 それから、異形コレクションは最近続刊が出ましたよ!

 最新刊です。こちらもぜひどうぞ!

★「レモンパイの夏」
『海の家のぶたぶた』で「秋になったらカフェを開く」と言っていたとおり、ぶたぶたが開いた小さなカフェ「うみねこ」が舞台になっています。

 海の家のメニューのままで営業しています。売りはやはりかき氷で、冬でも食べられます。コロナ禍で大変な思いをしているようですが、なんとかやっているようです。ぶたぶたは飲食業の話が多いので、やはり避けられないな、と思い、書きました。
 ところで、あったかいメレンゲのかき氷って出しましたけど、食べたことないのです。一度食べてみたい、と思って書きました。しいたけ入り(?)のかき氷は食べたことあるんですけどね。

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★「ぬいぐるみのお医者さん」
 このタイトルって、いろいろミスリードできますよね。本文の中で利信に言わせようとしてやめたんですけど、
「ぬいぐるみを直す人間」
 なのか、それとも、
「ぬいぐるみを治すぬいぐるみ」
 なのか、それとも、
「人間を治すぬいぐるみ」
 なのか──普通最後の選択肢はないんですけど、ぶたぶたですからね……。
 ぶたぶたシリーズにはお医者さん系のものが『ぶたぶたのお医者さん』と『ドクターぶたぶた』の2作あるのですが、前者は獣医師で、後者は人間相手の医師です。今回のは『ドクターぶたぶた』のスピンオフですよ。

 そして、後半に出てくる「ぬいぐるみ病院」は実在します。

 リンク先を読めばわかりますけれど、至れり尽くせり。ぶたぶたがくたびれてきたら、入院させようかな、と思っています。

★「女の子の世界」
『学校のぶたぶた』のスクールカウンセラーぶたぶたが再び登場です。

 念のため言っておくと、同じ中学校が舞台ではありません。いろいろな学校を回っているようです。
 中学生くらいの女の子同士の心中って、たまにニュースになります。それがずっと頭にあったので、このような物語になりました。
 子供の世界はとても狭く、それ以上広がるとはとても考えられない時期にぶち当たってしまうことも多いのですが、子供の可能性自体はどこまでも広い。それに気づく手助けをしてあげるのが、大人の役目なんだと思うし、物語もその一端を担えるものだと信じているのです。

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小説家です。ぶたぶたシリーズ(光文社文庫、徳間文庫)などを書いています。