雑記 264 埼玉県新座市平林寺の紅葉

埼玉県新座市の平林寺。臨済宗妙心寺派。

紅葉が美しいことで知られるが、平林寺は、禅修行の道場で、観光名所ではない、と寺は公式サイトにはっきりと書いている。そのため、紅葉がどのくらい進んでいるかとの情報も、公表せず、問い合わせにも応じない、とのこと。

京都での紅葉が今年はいまひとつだったので、野火止の平林寺はどうか、と思って出かけたが、修行の場に、観光気分で出かけることが、寺に歓迎されていないことを初めて知った。

とは言え、境内は、ほどよく紅葉し、建物も美しく、良いひとときを過ごせた。今日は、風が強く、寒さを感じる1日だった。風が吹くたび、木立の上の方で、枝がそよいで、木の枝の擦れあう音とも空を渡る風の音とも言えない音が轟々と鳴り、また、枯れ葉がカサカサと音を立てて次から次から降ってきた。

正門前の駐車場は、寺のものではないようで、寺に観光用の駐車場はない、とある。30メートルはあるのではないか、と思われる柿の木が、駐車場入り口にあって、木の上方にたくさん実をつけており、カラスが啄んでいた。人間には、手の届かない高さ。紅葉見物の人は引きも切らず列を作って門をくぐり、観光バスも来ていたが、恐らく修行の場としての寺から見たら、観光気分で門をくぐる人間は、招かざる客，ということになるだろう。