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雑記 459 九月が行く


九月
糊のきいたハンカチ

垣根の木槿(むくげ)を濡らす
白い雨脚

神社の杜で
朝から鳴いている蜩

穂に出た芒の上に
流れている鰯雲

九月
なめらかな白磁の肌

放浪をやめて
戻ってきた心

鉛筆の芯のように
ほっそりと匂っている秋


(山口佳紀 H4.9.1)

9月30日の時計草

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