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入学式 スーツ黒1色

大学の入学式はやっぱスーツかーと思ったが、「いや、スーツは嫌だもんなーみんなと一緒だし」と、とりあえずジャケットは姉のを借りて、ボトムスはユニクロで買ったワイドパンツを履くことにした。ブラウスも女々しくて嫌なので、適当に黒のタートルネックを着て、威嚇のために黒の絵の具を爪に塗ろうかなと思う。健全な耳にも光ってブラブラするイヤリングつけてみよう。喪服も持ってなかったし、ちょうどいいや。
姉に借りたジャケットを着て見せたら、姉に「ホストみたーい!胸ポケットから出る布みたいなのも入れてみよ」と言われたので、よしこれを着ていくことにしよう。

こんな見出しのネットニュース。スーツは黒か紺色。「変に目立ちたくない」そういう気持ちでみんな同じ色のスーツを着ているらしい。
え、私の知ってる若い人は...浅草で現代風にアレンジした着物を着て最強の女になったり、高校在学中に舌ピアス開けてゴスロリファッションに身を包んだり...。
とりあえず誰にも負けたくない、自分が1番可愛いと自負して服を着て町を闊歩する人達だったんだけど。
まず大学の入学式でみんな一緒の服着るなんて、自己推薦、推薦、指定校推薦入試で主張した個性どこいった?
美術の先生が言っていた。

リクルートスーツなんて大嫌い、私だったら私服で着た人を絶対に採用する

そうだよなあ。あんな服着て貰った採用なんて嬉しくないよなあ。なのに内定貰うことがありがたくて、どんな会社でもいいからとりあえず職につければそれでいい。そんなふうに洗脳されてしまう。嫌だなあ。

でも私は詩人になりたいので関係ないかな。人の幸せなんてそれぞれで私が完全に理解なんてできることではないから。こんな風に就職するぐらいなら、アルバイトしながらほそぼそと絵を描いて、いつかの死を待つ方が幸せだな。
そんな社会にしたもう若くない人の責任は重大だ。

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