眠れない夜
最近睡眠の質が悪い。
なんだかどれだけ寝ても寝足りないのです。
そんな夜に思い出すのは中2くらいの時。
思春期真っ只中の僕は戸惑いの中生きていた。
そんな時出会った大好きな音があります。
ASKAの【ONE】というアルバムに入っている【帰宅】という曲。
この中の主人公は生活のズレを感じていて、色々と景色を流しながら進んでいきます。
そして一番ハッとした歌詞で【あのころに見た空だ】というのが出てきます。
14かそこらの子供だった自分が見たことがあると感じることができる景色。
そして歳食って37になった自分にも、色も温度も匂いも連れてきて浮かぶ景色がある。
この寄り添い方は凄いなと感じるんです。
歌の中の主人公は仕事を終えて帰宅してきたわけで、そこは14歳当時の僕が浮かべるのは映画のような景色でした。
でも【あのころに見た空】は実感を持って浮かべることができました。
「普通」とのズレを感じ眺めた夜明け前の空。
新聞配達のカブのエンジン音。
眼を覚ます前の街の匂い。
明るい影のない不思議な時間。
日が出る前のグラデーション。
歌詞もそうですが音や歌と相まって、本当に素敵なグラデーションを見せてくれます。
言葉では表せない気配のようなものを連れてきます。
こんな日はやっぱり聴きたくなるのです。
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