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#短編小説
【連載小説】4つの頂点と辺 #21
第3辺:森下薫(長男)の章(7)「この洞窟の今の出口が、どうもニホンらしいのだ」男は言った。
「しかし、まだハッキリわかっていない。そのために、日本人である君に、その判定をお願いしたい」
「どうして日本らしいと判断したんだろう?」
薫の問いに男が答えようと息を吸い込み、声を出そうとした瞬間、それに覆いかぶさるようにして、地響きがした。つづいて、大きな震動がし、薫は足元から揺さぶられることになっ
第3辺:森下薫(長男)の章(7)「この洞窟の今の出口が、どうもニホンらしいのだ」男は言った。
「しかし、まだハッキリわかっていない。そのために、日本人である君に、その判定をお願いしたい」
「どうして日本らしいと判断したんだろう?」
薫の問いに男が答えようと息を吸い込み、声を出そうとした瞬間、それに覆いかぶさるようにして、地響きがした。つづいて、大きな震動がし、薫は足元から揺さぶられることになっ