虎の尾を踏む

 そこに立っていたのは、華美な甲冑に身を包んだ金髪の少女だった。

「聞こえてないのか?愚民。それとも、言語すらわからん原人か?」

「すいません。」

 突然の罵倒に内心穏やかではなかったが、仕方なく脇にどける。
 くそ、とりあえず謝ってしまう日本人気質が憎い。

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