同じ穴のムジナ

 それから、他人の嫌悪の目に晒されながらなんとか水場までたどり着いたアスハを待っていたのは、現代の管理された浄水道等ではなく、穴を掘り造られた穴に縄の着いた桶を投げ込み水を組む所謂井戸であった。

「・・・・・・まあ、ね。さすが異世界。特に期待はしてなかったよ。」

 その呟きが聞こえたのかどうなのか、井戸を囲う柱からこちらを伺う影があった。

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