マイラーズカップの回顧

日曜京都は京都開催の開幕週。馬場状態がかなり良かった上に、週中に雨も降らなかったので、超高速馬場での開催。土曜は向正面追い風、直線向かい風になる強風が吹いていましたが、日曜は風の影響がなかったので土曜よりも速い超高速馬場での開催でした。開幕週の馬場ではありましたが、日曜は逃げ馬の連対が無く、差し、追い込み馬の好走が目立った日曜でした。

マイラーズカップ

勝ちタイム　1分31秒5　(良)

12.3－10.7－11.4－11.7－11.3－11.1－11.5－11.5

前半800M　46秒1　　　後半800M　45秒4

走破タイムランク　D

レース振り返り　ソウルラッシュが好スタートを切るが、シャイニーロックが押してハナに。2番手以降が固まって進む。3～4コーナーで少しずつ馬群がばらけてきて、2番手に上がったビーアストニッシドが先頭に並びかけて直線へ。直線に入っても逃げたシャイニーロックが粘っていたが、残り100Mを切ってソウルラッシュ、ガイアフォース、シュネルマイスターが迫ってゴール前では際どい争いになったが、一番外から伸びてきたシュネルマイスターが差し切って勝利。クビ差の2着は外から2番目の位置から追い込んできたガイアフォース。さらにクビ差の3着は馬場の真ん中から伸びてきたソウルラッシュ。

レース短評　前半800Mが46秒1に対し、後半800Mが45秒4と後半がやや速めの展開だが、3ハロン目からゴールまで1ハロン11秒台前半の速いラップでゴールまで続いたハイスピードな持続力勝負。逃げたシャイニーロックが持続力で押し切ろうとするところを地力上位の3頭がゴール前でわずかに交わした。中でも一番外から追い込んできたシュネルマイスターの地力と切れが光ったレース。

勝ったシュネルマイスター『新しい京都競馬場の最初の重賞を勝つことができて良かったです。今日の馬場はすごく綺麗で、ラストの瞬発力を生かして勝つことができました。今日は本来のシュネルマイスターを見せられました』とルメール騎手。道中は後方に位置して直線では一番外から追い込んで差し切りました。マイルに戻ればこのメンバーでは一枚力が上でしたね。上り3ハロン32秒9と最速の脚で差し切りました。ルメール騎手の騎乗も冴えていたと思いますし、全ていい方向に向かっての快勝でした。疲労や反動が無ければ安田記念でも期待ですね。

2着のガイアフォース『いい競馬はできましたが、それ以上に勝ち馬が強かったです。マイルでも競馬ができましたし、距離が延びても大丈夫。操縦性の高い馬です』西村騎手。道中は中団にいましたが、直線で外に出して一気に追い込んできました。マイルでも力を出せることを証明しましたね。距離に関しては1600M～2000Mの間がベストのように感じます。次走安田記念なら揉まれなければ好勝負可能と見ます。

3着のソウルラッシュ『大外枠でしたがスタートが良く、無理せずあの位置を取れました。しっかりと脚をためて、いい形でしたし、最後も待つ余裕がありました。馬は本当によく頑張ってくれましたが、勝ち馬が強かったですね』と松山騎手。好スタートから道中は中団の外目の位置。直線では残り200Mから前を追い、ゴール前で交わせるかというところでしたが、更に決め手のある1，2着馬に交わされてしまいました。ただ、立ち回りとしては理想的でした。引き続きマイル界ではトップクラスの力があると言えます。G1を勝つにはもうワンパンチ必要に思うかな。

4着のシャイニーロック『左へ張る癖があるので、直線で他馬に迷惑をかけてしまいましたが、良馬場でマイーペースで運べればこれくらいは十分にやれますね』と酒井騎手。高速馬場に助けられた面はあったにせよ、持続的に速いラップで進んで、直線でもかなり粘っていました。ゴール前で外に出してキングエルメスとビーアストニッシドの進路を狭くしてしまった面は確かに良くなかったですが、マイペースで進めば今後も粘り込みできそうかな。高速馬場でOPレベルならかな。

5着のマテンロウオリオン『十分に走ってくれたと思いますが、4角で進路がありませんでした。あそこで外に出せていればまた違ったかもしれませんね』と昆調教師。道中は5番手の馬群の真ん中を進んでいましたが、4角で左右に囲まれて進路が無く、直線で最内に入るまで追い出しを待たされてしまいました。ただ、そこまで明確な不利ではなかったので力不足というところかな。過剰に不利だったことを持ち上げないようにと思ってます。

8着のエアロロノア『外枠だったので厳しい競馬になってしまったね』と武豊騎手。道中は中団外目を追走。すぐ前にソウルラッシュがいてついていきましたが直線で伸びず。こういう持続的に速い流れが向かない気がしますし、ちょっと力不足かな。少なくともソウルラッシュが前に迫れているのにこの馬は迫れなかったのでその分力の差があると見ます。

9着のジャスティンスカイ『いろいろと考えるあまり、ポジションの悪い競馬になってしまい、持ち味を出せませんでしたね』と川田騎手。道中は後方を進んで直線では外を回しましたが伸びず。全体的に走破タイムが速かったので追走に苦労した印象です。このレベルでは力不足というところでしょう。現状ではG3レベルでかな。