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京阪杯の回顧

京都は開催最終週。内の馬場は荒れてはいたが、雨の影響がなかったので前週よりも速い時計が出る馬場だった。スローの流れで進んだレースでは逃げ切った馬もいたが、基本的には差し有利の馬場でした。

京阪杯

勝ちタイム 1分07秒4 (良)

12.3-10.6-10.8-11.0-11.3-11.4

前半600M 33秒7   後半600M 33秒7

走破タイムランク C

レース振り返り 横一線のスタートから内からビッグシーザー、外からヴァトレニが出て2頭が少し3番手以降を離した先行争い。3番手以降はバラバラと続きやや縦長の馬群で進む。3~4コーナーでもビッグシーザーとヴァトレニの2頭が3番手以降を少し離したまま競り合って直線へ。直線に入ってビッグシーザーがヴァトレニを競り落として残り200Mを通過するが、馬場の外目からルガルとトウシンマカオが伸びてくる。残り100Mを切ってトウシンマカオが鋭く伸びてルガルを突き離して勝利。2馬身差の2着がルガル。そこから半馬身離れた3着は、馬場の真ん中を通ってきたエイシンスポッターが大外から伸びてきたトゥラヴェスーラとの差し比べをハナ差制して3着。

レース短評 前半600Mが33秒7に対し、後半600Mも33秒7とイーブンペース。ただ、前半は逃げたビッグシーザーと2番手のヴァトレニが2,3ハロン目で10秒6-10秒8と速い流れで進んだので先行馬には厳しくなり、差し馬に有利の展開になった。とはいえ、馬場が回復して速めの時計が出る馬場だったので、外を回し過ぎたり、後方からでは届きにくい展開になった。道中で中団の外目を追走して長くいい脚を使ったトウシンマカオが完勝。重賞1勝、2着1回、3着2回の実績上位の力を見せつけたレース。

勝ったトウシンマカオ『昨年の映像を見て、末脚を信じて乗ろうと。馬がレースをよく分かっているので、邪魔しないようスムーズに乗りました。思ったより後ろからでしたが、その分脚がたまって、反応も良かったです。直線も思った通りのいい走りでした』と菅原騎手。道中は中団の外目につけて、外々を回りつつ位置を上げていき、直線では一番外から差し切りました。距離ロスがあったと思いますし、58キロの斤量で2着に2馬身差をつけて勝ったのですから完勝と言っていいでしょう。実績上位の力を見せましたし、乗りやすさと操縦性の高さも示しました。今後はG1勝ちを狙う存在になると言っていいでしょう。右回りの方が得意だと思いますが、時計のかかる馬場なら期待できるのではないでしょうか。乗り替わりも問題ないタイプだと思うので、右回りの1200Mの重賞なら今後も安定して走りそうですね。

2着のルガル『いいポジションでしたが、勝ち馬が強すぎました。まだ3歳。これから成長するでしょうし、楽しみな1頭です』と西村騎手。道中は5番手を追走し、直線では外目を回って追い上げてきましたが、さらに外から勝ち間が伸びてきて交わされてしまいました。立ち回り自体は良かったと思いますので、今回は相手が悪かったかな。ただ、3歳で古馬混合の1200M重賞で通用すると分かったのは収穫かな。前が残る馬場ならもう少し粘れると思うので来年楽しみにしたいですね。

3着のエイシンスポッター『終い勝負に徹する形でしたが、いい脚を使ってくれましたし、もう少しでしたね。まだ4歳で、これからさらに成長してくれると思います』と角田河騎手。道中は後方3番手を追走し、直線では馬場の真ん中を通って3着に浮上しました。直線ではうまく進路ができて、見た目以上にスムーズ走れた印象だったので、多少恵まれた面もあったかな。今後も展開と馬場に恵まれれば重賞でも好走できそうかな。ただ、まだOPレベルだと思うので人馬共に成長が必要かな。今回は頑張ったけど、過剰評価しないようにですね。

4着のトゥラヴェスーラ『大外枠でしたが、道中うまく内に潜り込めて勝ち馬を見ながら運べました。一瞬、離されたのが痛かったですが、最後はいい脚を使っています』と藤岡康騎手。道中は勝ち馬の後ろでマークするような形で進んで直線に入りましたが、追い上げることはできず3着争いまで。上り3ハロンも32秒9と勝ち馬よりも遅かった分差ができたかな。開催最終週とはいえ、馬場が回復して少し速い時計が出るようになったのも向かなかったかな。もっと時計がかかる馬場で前が止まる展開ならですね。

5着のビッグシーザー『調教に乗っていい馬だなと感じていました。並び的にも枠的にも、控えるよりは行った方がいいなと思いました。道中、プレッシャーをかけられる形で、最後の最後に止まりましたね。まだ緩さがあり、これからもっと良くなると思います』と坂井騎手。押してハナに立ちましたが、外からヴァトレニも引かずに2,3ハロン目が10秒6-10秒8と速くなりました。3~4コーナーでヴァトレニを競り落としましたがさすがにその後は苦しくなりました。とはいえ、いいスピードを見せましたし、復調のきっかけになったかもしれません。来年成長した姿を見せてほしいですね。

9着のシングザットソング『折り合いはついていましたしが、速い流れのなか、1周回ってきた感じで、メリハリが利かなかったです。ここ2走、しっかり我慢が利いているので、1400Mぐらいで良さが出そうです』と鮫島駿騎手。道中は後方の内目を通って直線に入りましたが伸びず。馬場の真ん中を通っていましたが、進路があったのですがエイシンスポッターに入られてしまいました。不利があったわけでもないので力負けかな。距離が短いにしてももう少し伸びてほしかったかな。1400Mの方がいいと思うけど、重賞では厳しいと見ています。

11着のキミワクイーン『輸送もあって体重は少し減りましたが、返し馬の雰囲気は良かったです。掘れている馬場は得意ではありませんが、それでも毎回、よく頑張って力を発揮してくれる馬です』と横山武騎手。道中は中団のインを通っていましたが伸びず。内側は荒れていたので伸びなかったのは仕方がないけど、ちょっと物足りないかな。不可解な負けだったので戦績を改めて見直していたら、上り3ハロンが34秒台の時に勝っているので、上りがかかる馬場や展開で追い込んでこれた時に好成績なようです。高速馬場や上りが速くなると厳しいので馬場とコースを選ぶかな。現状では中山コースで時計がかかる馬場でかな。

18着のシュバルツカイザーはいい頃のストライドではなかった模様。今年は4月から使ってきて今回が7戦目。ちょっと疲れもあったのかもしれませんね。リフレッシュして期待したいかな。

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