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根岸Sの回顧

この週の東京は開幕週。木曜に凍結防止剤を入れたことで時計のかかるダートでの開催。馬体重500キロ以上の馬が活躍するパワーが必要なダートでした。雨の影響がなければ引き続き時計のかかり、パワーが必要なダートで行われるでしょう。脚質に偏りはありませんでしたが逃げや追い込みといった極端な脚質はやや不利でした。

根岸S

勝ちタイム 1分24秒1 (良)

12.4-11.4-12.0-12.5-12.3-11.4-12.1

前半600M 35秒8 上り4ハロン 48秒3  3ハロン 35秒8

走破タイムランク D

レース短評 前半600Mが35秒8とややスローペース。逃げるだろうと思われていたアイオライトが出遅れてすんなりヘリオスが逃げたことでスローの流れになり、その後も12秒5-12秒3とペースが上がらなかったので完全に前残りの流れに。道中5番手でスムーズに進んだエンペラーワケアがあっさり抜け出しての完勝。2~5着馬も道中6,7番手までを進んでいた馬で先行有利の展開。また、1~3着馬は馬体重500キロ以上と持続力とパワーに優れた馬が上位を占めたが、エンペラーワケアが一枚力が上であることを示したレース。

フェブラリーSに向けてはやや物足りない前哨戦ではあったが、メンバーは揃っていたのでフェブラリーSの参考にはなりそう。東海Sのメンバーと展開がフェブラリーSに合うとは思えないので根岸S組を一応の基準として良さそう。フェブラリーSは根岸Sのメンバーからどのくらい強い馬が参戦してくるか?というところだが、サウジカップに向かう馬がいると思うのでメンバーレベルは根岸Sとあまり変わらないと見ている。同レースはスローペースで前残りだったが、よほど強力な先行馬が参戦しない限りフェブラリーSも同様に前半が緩い流れになりそう。あとは200Mの距離延長がどうか?という気もするがひとまずはエンペラーワケアを中心に考えるべきかな。

勝ったエンペラーワケア『完勝です。返し馬は前走の方がよく感じたので、今日はその部分をケアしつつレース前半を組み立てて運びましたが、影響なく走りそうだったので、そのまま順調にレースを進めていきました。その影響を考えて4角で早めに動きを確認しましたが、すぐに反応してくれましたし、少し早かったですが気持ちよく無理なく動かしてあげようと思って直線全体を使って競馬をしました。素晴らしい馬で、重賞に手が届いて当然の馬だと思いますし、これから先がますます楽しみです』と川田騎手。道中は5番手を進んで直線の入口で早めに先頭に立ってそのまま押し切りました。コメント通り完勝というべきですね。早めに先頭に立ったのも意図的なもので、もう少し調整すれば距離延長も大丈夫でしょう。現時点ではフェブラリーSの最有力候補と言っていいでしょう。この先が楽しみです。

2着のアームズレイン『今日は外枠でしたし、中途半端な形は嫌なのであのような形になりましたが、スタートも決まっていいい競馬ができたと思います。1400Mでもしっかり走れましたし、相手が強くなってもこの馬も力があることを示せたと思います』と松若騎手。道中は2番手を進んでそのまま粘りました。1200Mで結果を出している馬なので、距離延長と長い直線がどうか?と思われていましたがスローペースだったことと、パワーが必要なダートが向いた印象です。1400Mでも展開が向けば好走できることを示したのはいいですが、1600MのフェブラリーSに出るならさすがに厳しそうかな。尾ほど展開が向かないと厳しいと見ます。

3着のサンライズフレイム『駐立の練習をしていて、我慢して出られれば前目につけたいと考えていました。前半は少し力みましたが、前に馬を置く形で運ぶことが出来ました。ただ、4角で前と離されたのが痛かったですね』と藤岡康太騎手。道中は中団を進んで勝ち馬を見る位置で進み、4コーナーで勝ち馬の後ろで直線に入りましたが、直線の入口で勝ち馬に突き放されてしまいました。その差が縮められないままの3着でしたが、重賞でも戦える力は見せたかな。フェブラリーSに向けても収穫があったと言えますし、出られるなら好勝負可能だと思います。勝ち馬に対しては分が悪いですが、2着馬に対しては逆転可能かと。あとはフェブラリーSに出られるかどうか?というところかな。OP、G3レベルの1400Mなら勝ち負け可能と見ます。

4着のヘリオス『思ったよりも楽なペースで逃げられましたし、今日は力を出せたと思います』と武豊騎手。今回はアイオライトが逃げられずヘリオスがスムーズにスタートを出たことですんなり先手を取って進められましたが勝ち馬にはあっさり並ばれて突き放されてしまいました。展開が向いただけに力負けですね。フェブラリーSに出たとしても厳しいかな。今後も1400MのOPレベルでかな。

5着のフルム『スタートをうまく出てくれたので、思い描いていた通りのレースができました。折り合いがスムーズでしたし、勝ち馬の後ろにつけられました。ただ、前の馬が出て来てエンジンが一旦、途切れる場面がありました。そこがスムーズなら3着とは際どかったと思います。でも、重賞でもやれることが分かりました』と水口騎手。道中は6番手のインを進んでいましたが、4コーナーで外に出そうとしてなかなか外に出せず、出せたと思ったら内からシャマルが出て来てさらに外へというロスがありました。その分伸び切れなかったけど、スムーズでも3着があったかどうか?かな。ただ、重賞でも戦える力は見せたかな。もう少しメンバーレベルが落ちるOPなら今後も勝ち負けできると見ています。左回りの1400Mなら安定していますが、地味な人馬なのであまり人気が上がらないので妙味のある時に狙いたいですね。

8着のアルファマム『いつも通りに後方からレースをして、終いも伸びていますが、今日は前が止まりませんでした。展開ひとつで十分やれる馬です』と菅原騎手。今回は展開負けだけど、重賞レベルではちょっと厳しいかな。今後もOPレベルでと見ています。

9着のパライバトルマリン『自分がイメージしたとおりに流れに乗ってスムーズに走れていました。最後はギアがもう一つ上がってほしかったですね』と戸崎騎手。道中3番手を追走していましたが直線で失速。スローペースで向いたと思うのですが、失速したのは力負けかな。1勝クラスでは東海S4着のブライアンセンスやサンライズフレイムを破っているだけに1400Mの距離が合わなかったかもしれませんね。1600Mは守備範囲かと思いますが、1800M以上で改めてかな。

13着のタガノビューティー『1400Mを使う時は、あんな感じでゲートはポコッと出るので位置取り自体は問題ありませんでした。ただ、3角手前でペースが落ち着いてしまったのが痛かったです。あのあたりから動いていきたかったのですが、やりたい競馬ができませんでしたし、馬に申し訳ない気持ちです』と石橋騎手。展開負けと言えばそうかもしれませんが、もうちょっと何とかしてほしかった気もします。今回は参考外と考えたいけど、フェブラリーSでも同様に前半がスローなら末脚が不発の可能性が高いかな。よほど先行馬が揃っての先行激化しないと厳しいです。フェブラリーSでは相手止まりで考えた方が良さそうです。

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