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往復小説

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嘗ての往復書簡をコンセプトにMASATO氏と始めた往復小説。2019/8/22:天外黙彊氏も加わり、小説によるコミュニケーションを公開しております。ココでは私のパートを公開。一話…
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2020年9月の記事一覧

short‐short:普通の形

 手を伸ばしている若い男性が視線に入った。  スーパーのペットボトル・コーナー。  視線はその二段目。  見ると、セール中とある。  彼は悔しそうに顔を歪めた。  車椅子だ。  腰を浮かし、支える手が震えるほど再び伸ばす。  届くことは無さそうだ。  彼はぐったりと車椅子に身体を預けた。 「これですか?」  声をかけた。  セール品のお茶、五百CC。  彼は驚いたように目をパチクリさせる。 「あれ、こっちでしたか?」  隣のペットボトルに手を伸ばす。 「いえ!・・・お茶の方で