過去投稿からの進化・変化㉑‐ソフトバンクGのディスカウントについて

日経平均は足元弱含みしていますが、その中でも最近気になっているのは、日経平均の大きなドライバーでもある、ソフトバンクグループ(9984)の株価が2021年3月の最高値から約4割以上下落していること。

昨年から始まった、中国政府のアリババに対する規制や、その他ソフトバンクビジョンファンドの投資先(特に中国関連)のバリュエーションが下がっている、若しくはDiDiのような規制強化の向かい風に合っている等が考えられるわけですが。

しかも、という言い方が正しいかは分かりませんが、YoutubeでもソフトバンクGについて解説している動画は、先ほど以上の説明が正直ないな、と感じております。(例えばこちら; 

一方で孫会長が毎度の決算発表時に、ご自身も持っていられる、ソフトバンクGの株価が市場にて安価に放置されている、という主張の際に用いられるNAV(時価純資産)という指標です。以前は日時でソフトバンクGのWebsiteにも、どれだけ所謂理論値と現在の株価が異なるか(ディスカウントされているか)を、同社が提供されていました。(今は四半期ごとです)

またソフトバンクGは自らの情報AIの複合企業、というラベリングもありますが、多くの上場・未上場企業の株式を直接・間接的に保有していることから、業態としては日本の総合商社のような、様々なビジネスラインがある、所謂コングロマリット(複合企業)になっているともいえるでしょう。

そこでソフトバンクGの開示資料と、同じ時点での同社の時価総額を比較して、どれだけ理論値からソフトバンクG株価がディスカウントされているのが『妥当』なのか、というのを調べてみました。その結果が下記の通り。(真ん中が時価総額(兆円)に対して、右が会社公表のNAV(兆円)になります。)バフェットコードさんも参照させて頂きました。ありがとうございます。

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そしてディスカウント率を簡単に計算したところ、マーケットが比較的安定している時は大体35%ー55%程度、マーケットが異常値となると、ディスカウント率も6割越えをする、といった感じです。

俗に言われる、複合企業が上場の際に織り込まれるディスカウント『コングロマリットディスカウント』は、日本上場企業であると、私の記憶は3割―5割程度という印象ですので、そう考えると、今のソフトバンクGのディスカウント率は異常値?ではないのかな、という個人的印象です。このディスカウント率が6割とかなったら、面白いのかもと感じました。

また何度も『失敗したのでは?』と言われても、孫さんがダルマのように戻ってくる様を市場は何度も見ているわけですし、個人的にはこれからも注視していきたい


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