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「本を囲んだ語り部屋」2023/9/10 ジャレド・ダイアモンド『若い読者のための第三のチンパンジー』

日曜朝のTwitterスペース「本を囲んだ語り部屋」
9/10はジャレド・ダイアモンドの『若い読者のための第三のチンパンジー』を取り上げました!!

flierの要約では以下の書き出しから始まります。

『人間とチンパンジーの違いは、遺伝子で見ればごくわずかだ。しかし、このわずかな違いが、私たち人間とチンパンジーを決定的に分けている。では私たちとチンパンジーは一体何が違うのだろうか。』

「人間とは何か?」を問い続けるジャレド・ダイアモンドの知的探求心に引き込まれる1冊でした。

「人類と他の動物を分けたものは何か」という点に着目しながら、人間ならではの特徴を考えてみるといろいろな気づきがありました。例えば普段何気なく使っている「言語」についても、複雑な発声を可能にする咽頭周辺の発達があってこそ発展を遂げることができたという指摘は印象に残りました。

語り部屋では文脈を読み取る能力と同質性についていろいろと語り合いました。「あれ」「それ」で会話が成り立つのは文脈を読み取る力があってこそ。しかしその文脈の流れを理解できない人にとってはコミュニケーションは難しいものになります。言語はコミュニケーションの手段である一方で、他者を排除しようとする力もあることに気が付きました。だからこそ言語の持つ力に意識を向けてコミュニケーションしていくことが大切だと思いました。

先日フィンランドのある音楽フェスでのルール案内について教えてもらう機会がありました。「正義・公平性・平等」に対するコミットが表明されていて、多様性を受け入れることに対していかに言語化していくことが重要なのか感じることができました。言語の力をしっかり使って「私たち」という輪を広げていくことの大切さを感じました。

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