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a16zが、2024年に期待すること #Xスレッドアーカイブ

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クリプト領域に特化したファンドを組成し、黎明期から多くの投資を続けてきた「a16z」が、「2024年に期待すること」を発表しました。

この、特定の領域の動きだけにとらわれない他領域に渡る投資経験を生かした目線は、先見の明となるのか。概要と注目すべき点を順番に見ていきましょう。

今回発表のあった領域は全部で「9つ」。今年はChatGPTのAIブームもあったことから、AIを絡めたトピックも出てきています。

・進化する新たな分散化モデル

・ウォレットを起点に生み出す未来のUX

・モジュラーのネットワーク効果

・AIの学習にブロックチェーンと報酬を

・Play-to-EarnはPlay-and-Earnに

・AIが作るゲームにブロックチェーン活用

・スマートコントラクトはSMTでより堅牢に

・企業のデジタル資産をNFTにする流れ

・ゼロ知識証明はSTARKよりSNARKが主流へ

この中でも企業がブロックチェーン活用の検討を加速させるうえで知っておくべきな重要トピックは、「Play-to-EarnがPlay-and-Earnに」移り変わる点と「企業のデジタル資産にNFT採用」の部分でしょう。

それぞれを順番に説明していきます。

まずPlay-to-Earn(P2E)がPlay-and-Earn(P&E)に移り変わっていくだろうという点について、既存のP2Eには多くの課題が残されている点が指摘されてきました。

他のユーザーが入れたお金を既存のユーザーで分配しているモデルは、「ポンジスキーム」と揶揄されるほど酷いものです。

資金の流れによる持続性のなさの指摘の他にも、ゲームの質が問題点として挙げられます。「お金を稼ぐ」ことと「トークン価格を維持する」ことに焦点を置いたゲームのクオリティは言うまでもないです。

最近は少し良くなってきましたが、目の肥えた既存のゲーマー層を引き込むには不十分なものがありました。

一方で「お金を生み出すこともできる」という選択肢があるゲーム設計には可能性があります。

ゲーム内アセットやアカウントの売買(RMT)の市場規模は調査によると2,600億円を突破し、ほとんどが非公式ですがどんどん取引額は膨らんでいる成長市場であるといえます。

そこを容認しているのがP2E的なブロックチェーンゲーム(BCG)とも言えますよね。

一次販売の売上が減少する可能性はあるものの、使わなくなったアイテムを売れる世界線を公認して提供することは、ユーザーの満足度を上げ、全体の売上を伸ばせる選択肢になるかもしれません。

次に企業がデジタル資産として「NFT」などのトークンを使い、ブロックチェーン活用を行う世界線。

以前から企業のNFT発行は取り組まれてきましたが、特に日本は配布して終わりのものが多く、次の施策への活用はもちろん、ホルダー向けの特典等も実施しないものが多くありました。

先日のANAの事例を見てもわかるように、既存の顧客向けの施策を単発ではなく、自社の事業に長期的に活きる形で設計しています。

ブランド力があってこそなので再現性は問われますが、これを参考に色々できそうな企業は日本に多いように感じます。

その中でもa16zがここに注目している理由は、

ロイヤルカスタマーの「可視化」、ファンとしての「帰属意識」の強化、「コレクション欲」の促進を通じて、よりコアなファンとブランドを通じた新しい体験を創出できるというところ、の3つです。

総じて言えるのは、企業活用におけるブロックチェーンに分散や思想の概念はほぼ登場しないということです。

理想とユースケースは分けて考え流必要があり、「なぜブロ(なぜブロックチェーンを使うのか)」の視点でいたちごっこになってしまう羽目になる可能性があります。

ブロックチェーンの真のビジネス的利点は、「トレーサビリティ」やスマートコントラクトによる「効率化」と「コスト減」、それらを通じた「キャッシュポイント」を新たに創出できるというところです。

この視点は「なぜブロ」を解決するためにも、非常に重要な視点だと考えています。

最後になりますが、みなさんもブロックチェーンを活用したどんな世界線が2024年に来るのかぜひ考えてみてください。

久しぶりのブルマーケット突入への兆しと、アメリカの利上げ停止で来年は資金の流入が増加し、光が当たらなかった業種にも自ずと大きな注目が集まる可能性が高まってきます。

ちなみに来年の動きを予測する上で、年末年始に毎年各社から出される様々な視点のレポートや記事を見てみると良いかもしれません。

特に取引所視点のレポートは参考になることが多いので、年明けにでもぜひ一気読みしてみてください。

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